- 2024/11/15
大学のイメージ向上に向けた広報活動とは?メタバースの活用事例を紹介
少子高齢化が進む中、多くの大学が定員割れの課題に直面しています。そんな中「メタバース」を活用した大学の広報活動が注目を集めています。
メタバースは仮想空間を使った新しいプロモーション手法で、キャンパスツアーやイベントをバーチャルで体験できるため、遠方の受験生や海外の学生にも大学の魅力を伝えられます。新しい広報の形として、大学のイメージアップに大きな可能性を秘めているのです。
そこで今回は、大学のイメージアップを図るためにメタバースは有効なのかどうかについてみていきます。
この記事を読んでわかること
・メタバースが大学の広報活動に有効か
・メタバースを活用している大学の事例
・メタバースを活用する際の注意点
メタバースを利用するメリットや注意点、事例などを細かくご説明しますので、大学の広報活動にお悩みの方はぜひ最後までご覧ください。
メタバースtips編集部です。メタバースをビジネスで活用したい人向けの記事を月間20本制作中。メタバースに関わる情報やトレンドを発信しています。
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目次
大学の入学者数に対する現状
少子高齢化が進む日本では子どもの数が減少しており、これに伴って大学の入学定員に対する入学者数の割合も減少しています。そのため、多くの大学で定員割れが発生しており、状況は深刻です。
日本私立学校振興・共済事業団が発表した「私立大学・短期大学等入学志願動向(令和5年度)」によると、大学全体の定員割れ率は前年比6.0ポイント増加し、53.3%に達しています。つまり、過半数の大学が定員割れの状況に直面していることが明らかになっています。
私立大学の収益の大部分は、学生からの学費などの納付金に依存しているため、入学者の減少は直接経営に影響を及ぼします。こうした経営の悪化を防ぐためには、入学希望者を増やす取り組みが急務です。
大学の認知度を高めるには
まず、入学者数を増やすには大学の認知度を向上させることが重要で、大学の魅力や特色を伝えることが大切です。知名度が低いと資料請求やホームページにアクセスしてくれる機会も増えないでしょう。
まずは現時点の大学の認知度を確認し、ブランドイメージが十分に定着していないと感じる場合は、認知度向上に注力することが重要です。
大学のイメージを向上させるためにできること
大学のイメージを向上させるためにできることには、主に以下のような方法があります。
ホームページの充実
大学の知名度向上において、ホームページは最も基本的かつ重要なツールです。多くの進学希望者は、まず自分の学びたい分野や大学がある地域などのキーワードで検索します。
その結果、特に有名ではない大学でも、検索結果に表示されればホームページを訪れてもらうチャンスが生まれます。
この機会を活かして、ホームページでは大学の特色や魅力を前面に打ち出しましょう。学生が「もっと知りたい」と思うようなコンテンツを提供し、興味を引くデザインや構成にすることが求められます。
学費・取得可能な資格・卒業後の進路など、入学希望者が特に知りたい情報を分かりやすく表示することも重要なポイントです。
SNS
SNSは、特に10代や20代の若者にとって欠かせない情報源です。大学公式のアカウントを活用し、キャンパスの様子やイベント情報を写真や動画で発信することで、フォロワーを通じて大学の情報が広がりやすくなります。
また、イベントやコラボレーション企画があれば、その情報をSNSでシェアすることで、大学に直接関連しない層にもリーチすることができます。SNSを効果的に運用することで、検索エンジンを使わなくても大学の知名度向上につなげられるでしょう。
ネーミングの工夫
大学は一種のブランドです。そのため、名前は認知されやすく覚えやすいものであることが望まれます。歴史のある大学はその名が広く知られているため問題ありませんが、新設された大学や認知度が低い大学は、学科名やコース名に工夫を凝らすことが重要です。
たとえば、学ぶ内容がひと目でわかり、他の大学にはない魅力を感じられるようなネーミングにすることで、検索されやすくなり、学生の関心を引くことができます。キャッチーで独自性のある名称は、ネットでの注目を集めるうえでも有利です。
オウンドメディア
大学が所有するオウンドメディア、つまりパンフレットや公式サイトを活用することは基本ですが、これだけでは不十分です。大学名で検索しなければたどり着けないため、知名度を広げるには、学部や学科に関連するトピックや大学の強みを活かしたオウンドメディアの運用が重要です。
たとえば、大学での研究成果を紹介する、学生による記事を掲載するなど、大学の名前以外で検索される内容を積極的に発信しましょう。こうしたコンテンツは学術的な面だけでなく、社会的な影響力や独自性をアピールする機会にもなります。
広告
知名度を高めるために、広告は依然として強力な手段です。テレビや新聞、雑誌で大学が取り上げられることは、即座に多くの人々の目に触れるため、強力な宣伝効果を生み出します。
ただし、近年ではインターネット広告がコストパフォーマンスの高い方法として注目されています。
インターネット広告は、クリックされなくてもユーザーに大学名を認識させるだけでも効果があります。これにより、直接大学に興味を持たない人でも「こんな大学があるんだ」と名前を知る機会を増やすことができ、長期的に知名度を高めることが可能です。
メタバース
メタバースは、仮想空間内でリアルな体験ができるプラットフォームとして、大学のイメージ向上に大きな可能性を秘めています。メタバースを活用することで、キャンパスツアーや講義の一部をバーチャル空間で体験できるようになり、遠隔地の学生や海外の学生にもアプローチしやすくなります。
特にコロナ禍以降、リモート学習やオンライン教育が浸透している中で、メタバースを活用した大学のプロモーションは、革新的かつ未来志向の大学としてのイメージを強化する大きな要素です。仮想空間でのインタラクティブな体験は、従来の広告やSNSでは伝えきれない魅力を発信することができ、入学希望者との距離を縮める手段として活用できます。
また、メタバース上でオープンキャンパスを開催することで、学生は自宅にいながら大学の雰囲気をリアルに感じることができるため、大学選びの判断材料となるでしょう。
大学のイメージ向上に成功した事例
実際に大学が知名度向上に成功した事例をもとに、効果的な方法を探ってみましょう。
近畿大学:近大マグロの完全養殖に成功
近畿大学では、農学部の水産研究所が世界で初めてマグロの完全養殖に成功しました。この成果をもとに「近大マグロ」と呼ばれるブランドを立ち上げて商品として販売したことで、大学の認知度を向上させています。
「近大マグロ」は大学の研究の一環として生まれたものですが、実際に市場に出回ることで消費者に触れる機会が増えました。その結果、大学の名前を知らない人でも「近大マグロ」というブランドが認知され、そこから「近大」という名称にも関心が集まるようになったのです。
このユニークな宣伝手法により、近畿大学は入学志願者数が10年間で2倍となり、4年連続で志願者数が日本一になるという成果を上げています。
京都大学:ユニークな企画を展開
京都大学は東京大学と並ぶ日本の難関国立大学で、その自由で個性的な学風が特徴です。歴史ある大学でありながらユニークな活動や学生主体の企画を積極的に取り入れ、その魅力を発信しています。
例えば、京都大学のホームページには「ザッツ・京大」と呼ばれるコーナーがあり、学生のアイデアに対して寄付を募り、その資金を活動に充てる「京大生チャレンジコンテスト」や、学生が自ら計画した世界各地での挑戦を動画で紹介する「京都大学おもろチャレンジ」といった企画が展開されています
京都芸術大学:積極的なコラボで魅力を発信
京都芸術大学(旧:京都造形芸術大学)は、1977年に京都で創立された美術大学です。伝統文化が息づく京都を拠点に、京都や大阪をはじめとするさまざまな地域の企業や団体とのコラボレーションを展開しています。
そのコラボレーションの形態は多岐にわたり、学生と共同で製品開発を行ったり、学生の斬新なアイデアやデザインを実際に製品化するプロジェクトが数多く進められています。例えば、伝統的な美意識と現代的な感性を融合させたテキスタイルブランド「SOU・SOU」とのコラボレーションが代表的な例です。
「音と色」をテーマに、空間演出デザイン学科の学生が貫頭衣を企画・制作し、その作品は店舗やオンラインで販売されました。このように、地元の著名企業と学生が協力して取り組むプロジェクトを通じて、大学の知名度を向上させるだけでなく、地域性を大学の強みとしてアピールしています。
岡山大学:研究成果をプレスリリースで発信
岡山大学(国立大学)は2020年以降、毎月30件以上のプレスリリースを配信しており、特に研究成果に関する情報発信に力を入れています。総合大学の強みを活かし、さまざまな分野での研究成果を積極的に公表している点が特徴です。
また、岡山大学はプレスリリースの「量」だけでなく、「質」にもこだわっています。研究成果を扱うと専門的になりがちですが、次のような工夫を取り入れて、幅広い層にわかりやすく伝えています。
- 発表内容の簡潔な要約を冒頭に掲載
- 図や写真などのビジュアルを効果的に活用
- 研究者のコメントを加えることで親しみやすさを演出
加えて、難しさを感じさせないよう、キャッチーでわかりやすいタイトルを取り入れている点もポイントです。たとえば「性別を持つ柿の花が、性別のない両性花へ先祖返りする仕組みを解明した」という研究に対しては「植物の揺らぐ性」の進化 ~作物の性別を制御して効率的な作物生産や品種改良につながる技術へ」というタイトルが付けられています。
大学のイメージを効果的に上げるためのポイント
大学のイメージアップは魅力の向上だけでなく、在校生や卒業生にとっても誇りとなる重要な要素です。特にデジタル時代においては、オンラインでの発信力が大学のブランド価値を大きく左右します。以下で大学のイメージを効果的に高めるための具体的なポイントを紹介します。
受験生(高校生)のサポートをしながらアプローチ
受験生にとって大学選びは将来を左右する重要な決断です。受験生が求めているのは単なる情報提供だけでなく、学びの場としての安心感や具体的なサポートです。
オンラインの相談窓口やメタバース内での仮想オープンキャンパスを活用し、受験生が気軽に質問できる環境を提供することで、大学の信頼性を高め、受験生との接点を増やすことができます。
学生のニーズを知る
大学が提供する情報やサービスは、学生のニーズに合致していなければ魅力を感じてもらえません。SNSやアンケート調査、オープンキャンパスでのフィードバックを通じて、受験生や在学生が本当に求めているものを把握しましょう。
例えば、「オンラインでの授業環境の充実」や「多様な課外活動のサポート」など、時代に即したニーズを汲み取り、それに応える姿勢が大学の魅力を高めます。
ブランドイメージを統一する
大学のイメージアップを図る上で、ブランドイメージの一貫性は欠かせません。Webサイト、SNS、パンフレット、メタバース空間の仮想キャンパスなど、すべてのプラットフォームで統一されたビジュアルとメッセージを発信することが大切です。
この「大学らしさ」が伝わることで、受験生や保護者に安心感と信頼感を与えることができます。
強みをアピールし、他大学との差別化を図る
特色や強みは大学ごとに異なります。研究の成果、就職実績、留学プログラム、施設の充実度など、自校の強みを明確に伝えることが重要です。
また、メタバースを活用することで実際のキャンパスライフをリアルに体感させ、他大学ではできない体験を提供することが可能です。強みを前面に押し出し、他大学との差別化を図りましょう。
メタバースとは
メタバースは、インターネット上に構築された仮想空間で、ユーザーが3Dアバターを通じて他者と交流したり、コンテンツを体験したりする新しいデジタルプラットフォームです。
教育分野では、大学がメタバースを活用することで、受験生や在校生に対してバーチャル空間でのオープンキャンパスや授業を提供するなど、リアルに近い体験を提供することが可能になります。株式会社リプロネクストが主催した「新潟工科大学メタバースオープンキャンパス」は、その活用事例の一つです。
リプロネクストは、新潟工科大学の依頼を受け、メタバースを活用したオープンキャンパスを実施しました。この取り組みにより、参加者は自宅にいながら遠方の大学のキャンパスを体験できることから、多くの注目を集めました。
このように、さまざまな分野でメタバースの活用が進んでおり、その可能性は今後さらに広がることが期待されています。
メタバースで魅力を発信すると得られるメリット
ここでは、メタバースで大学の魅力を発信することによって得られるメリットをご紹介します。
キャンパスライフをリアルに想像してもらえる
メタバースを活用することで、受験生が大学の雰囲気や施設をリアルに体感することができます。バーチャル空間上で実際のキャンパスを再現し、授業の様子や学生の活動を体験させることで、受験生が具体的に「自分がここで学ぶ姿」を想像しやすくなります。
365日24時間情報発信できる
メタバース上のキャンパスは、時間や場所に縛られずいつでもアクセス可能です。受験生が忙しい時期でも、好きなタイミングで大学を見学したりイベントに参加できるため、大学の魅力を継続的に発信することができます。
第2志望以降の学生にもアプローチできる
メタバースのバーチャルキャンパスは、第一志望の大学ではなくても「気になる大学」として多くの受験生にアピールできる手段です。物理的な距離に左右されず、遠方の受験生にもリーチできるため、潜在的な受験生層を広げることができます。
リアルのオープンキャンパスへの来場促進ができる
バーチャルな体験を通じて大学に興味を持った受験生は、実際のオープンキャンパスにも足を運びたくなる可能性を秘めています。メタバースでの体験を提供することで、リアルなオープンキャンパスへの来場を促し、より深い関心を持ってもらえるようになります。
他大学との差別化を図れる
メタバースを活用している大学はまだ多くはありません。そのため、メタバースでの魅力発信は他大学との差別化を図る大きな武器となります。特にデジタルネイティブ世代にとって、こうした先進的な取り組みは魅力的に映るでしょう。
メタバースを使用した大学の事例
ここでは、実際にメタバース空間を活用して、大学の魅力を発信してイメージアップを図っている事例を紹介します。
阪南大学
阪南大学では、実際のキャンパスを忠実に再現したメタバース空間を提供しており、受験生が大学の雰囲気を疑似体験できます。空間内では、卒業生の活躍を紹介する動画や写真が閲覧できるほか、アバターを通じて学生や教員とリアルタイムでの交流も可能です。
成蹊大学
成蹊大学のSociety 5.0研究所では、社会課題を解決するため、仮想空間と現実空間を融合させた研究や人材育成に取り組んでいます。その一環として、建設中の新棟を竣工前から体感できるメタバース空間を提供。これにより、完成前のキャンパスの見学が可能です。
比治山大学・比治山大学短期大学部
比治山大学では、申し込み不要で自由に入退室できるメタバースオープンキャンパスを開催しています。空間内では、各学科紹介やクラブ・サークル、支援制度、学生活動に関する動画が視聴可能です。また、「秘密の部屋を探す」というゲーム要素を取り入れることで、楽しく大学の情報を得られる仕掛けが用意されています
東京女子大学
東京女子大学では、キャンパス訪問が難しい人や大学の雰囲気を知りたい人を対象に、VRオープンキャンパスを開催しています。美しいキャンパスを昼と夜それぞれの時間帯で再現した仮想空間があり、さらにコミュニケーション専攻に関するクイズに挑戦できるエリアも用意されています。
広島工業大学
広島工業大学では「HIT Metaverse」と呼ばれるメタバース好きが集まるソーシャルメタバースサークルを結成。リアルとは異なるメタバースの特性を活かしながら、メンバーが日々新しい挑戦と創造を行っています。
四国の国立5大学
四国地方にある国立5大学(徳島大学、鳴門教育大学、香川大学、愛媛大学、高知大学)は、令和5年3月26日(日)27日(月)に、初の試みとして「四国国立5大学メタバースオープンキャンパス」を開催しました。
このイベントは、両日ともに13時00分から16時00分まで開催され、高校生、その保護者、さらには高等学校の教員を含む239名が参加。メタバース空間には合計40のブースが設置され、参加者は自分のアバターを使って、興味のある大学に関する情報を自由に収集できるようになっていました。
各大学のライブ説明会ブースでは、学部や学科の特徴、入試方法、キャンパスライフ、就職先についてのライブ配信が行われ、参加者はリアルタイムで情報を得る機会を持ちました。
参加者からは、「この試みは非常に革新的で興味深かった」「初めてメタバースを体験したが、楽しめた」「自宅から複数の大学を見学できてとても便利だった」「動画による説明が分かりやすくて良かった」といった好意的な意見が寄せられたそうです。
おすすめのメタバースプラットフォーム
メタバースプラットフォームとは、メタバース空間やサービスを動かすための「基盤」となるソフトウェアやハードウェアのことです。
現在、さまざまなメタバースプラットフォームが存在していますが、ここではその中でも代表的な4つのメタバースプラットフォームを紹介します。
Cluster
クラスター株式会社が運営する「cluster」は、国内で人気の高いメタバースプラットフォームで、総ダウンロード数は200万回以上、イベント累計動員数は約3,500万人に達しています。多くの大学がオープンキャンパスやイベントに利用しており、イベントの開催に適した環境を提供しています。
無料でアプリをインストールできるほか、PC、スマートフォン、HMDなど、幅広いデバイスで利用できるマルチデバイス対応が特徴です。
参考:Cluster公式サイトはこちら
VRChat
「VRChat」は、アメリカのVRChat Inc.が2014年に開発したソーシャルVRプラットフォームです。世界中で利用されており、全て英語表記ですが質の高いバーチャル空間を構築したり、大規模なイベントを実施したい場合に適しています。
参考:VRChat公式サイトはこちら
DOOR™
出典:DOOR
株式会社NTTコノキューが提供する「DOOR」は、企業、自治体、教育機関向けに高機能なバーチャル空間を提供するメタバースプラットフォームです。アプリのインストールは不要で、ブラウザから直接アクセス可能なため、メタバース初心者でも手軽に利用できるのが特徴です。
参考:DOOR NTT XR公式サイトはこちら
Spatial
アメリカのスタートアップ企業が運営する「Spatial」は、リアルさにこだわったメタバースプラットフォームで、現実世界に近いバーチャル空間やアバターが特徴です。全て英語表記ですが、リアリティのあるメタバースを体験したい方に向いています。
参考:Spatial公式サイトはこちら
メタバースを取り入れる際の注意点
メタバースは、大学の教育環境に新たな可能性をもたらす一方で、導入にあたってさまざまな注意点が存在します。ここでは、大学がメタバースを取り入れる際に考慮すべきポイントについて詳しく解説します。
技術的インフラの整備
メタバースを効果的に活用するためには、まず大学側が技術的なインフラを整える必要があります。高速かつ安定したインターネット接続や、VR/ARデバイスなどの最新技術に対応できるシステムを導入することが重要です。
また、学生全員がアクセス可能な環境を確保し、技術的な不平等を避ける対策も必要となります。
プライバシーとセキュリティの確保
メタバースはデジタル空間でのやり取りを前提としていますが、プライバシーやセキュリティのリスクも存在します。個人情報の保護や、不正アクセスに対するセキュリティ対策をしっかり講じることが不可欠です。
大学は、プラットフォームやサービス提供者との連携を強化し、学生や教職員の情報を安全に管理する責任があります。
教員と学生のトレーニング
メタバースを教育に導入する際には、教員と学生の双方が新しいツールに慣れる必要があります。特に教員は、従来の授業形式と異なるメタバース内での指導方法に適応するためのトレーニングを受けることが求められます。
学生に対しても、メタバースの基本的な操作方法や、学習に活用するためのスキルを身につけさせる機会の提供が重要です。
コミュニティの維持
メタバースは仮想空間での交流を促進する一方で、対面でのコミュニケーションが減少する可能性があります。特に大学のような教育機関では、対面での交流やコミュニティ形成が重要です。
そのため、メタバースを利用しながら実際のキャンパス内での活動や交流の場をバランスよく提供することが大切です。
まとめ
メタバースは大学の広報活動に革新をもたらすツールです。バーチャルキャンパスやイベントを通じて、時間や場所を問わず受験生に大学の魅力を伝えることができ、キャンパスライフをリアルに感じてもらえます。
また、他大学との差別化や、新しい学生層へのアプローチにも効果的です。大学のイメージアップや認知度向上に、メタバースの活用が期待されています。
メタバースの導入や本記事に関してご不明な点がございましたら、ぜひリプロネクストまでご相談ください。
株式会社リプロネクストは、自治体や企業向けにXRやメタバース技術を提供しており、数々のプロジェクトに携わってきました。企画から開発、運営までトータルでサポートし、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案いたします。
「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
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