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メタバースの基礎知識

  • 2024/09/12

大学の広報活動にメタバースを活用するメリット・デメリットとは?活用シーンやおすすめプラットフォーム、事例などをご紹介

近年、少子高齢化の影響で、各大学が生徒の確保に尽力している状況です。そのため、いかに他の大学と差別化するかが重要なポイントだといえるでしょう。

そのような状況の中、メタバースを広報活動に活用する大学が増えています。ここでは、大学の広報活動にメタバースを活用するメリット・デメリットや活用シーン、おすすめプラットフォーム、事例などをご紹介します。


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目次

大学の広報活動における課題

現在、大学の広報活動では、どのようなことが課題なのでしょうか。ここでは、大学の広報活動におけるおもな課題をご紹介します。

情報過多

近年、インターネットやSNSの普及により情報が氾濫しています。大学の広報担当者は情報を適切に選別し、効果的に伝える方法を模索しなくてはなりません。

しかし、情報量が多すぎると、重要な情報が埋もれてしまう可能性が高いでしょう。そのため、情報の選別と整理、どのように伝えるかが重要です。

ターゲット層の多様化

大学は学生だけでなく、教職員、卒業生、地域住民、産業界、メディアなど、多様なターゲット層に向けて情報発信を行っています。したがって、それぞれのニーズに合ったコミュニケーション戦略が必要です。

例えば、学生には入試情報やキャンパスライフについて、地域住民には大学の地域貢献活動について、産業界には研究成果や産学連携の取り組みについて伝えるなど、ターゲットによって情報の内容や伝え方を変える必要があります。

競合他校との差別化

大学は他の大学との差別化を図り、独自のブランドを築くことが不可欠です。特色あるプログラムや研究成果、学生の成功事例などを適切にアピールすることが求められます。

しかし、他校との差別化を図るためには、自校の強みや特色を明確に理解し、それを効果的に伝える戦略が必要です。

予算とリソースの制約

広報活動には予算や人的リソースが必要ですが、限られた予算やスタッフで効果的な広報戦略を実行することは難しい場合があります。

そのため、限られたリソースを最大限に活用するための戦略が求められます。例えば、SNSを活用することで、比較的低コストで広範囲に情報を発信することが可能です。

デジタル化とテクノロジーの変化

デジタルメディアの進化に追従し、SNSやWebサイト、メールマーケティングなどを活用する必要があります。しかし、テクノロジーの変化は迅速であり、対応が必要です。

新しいテクノロジーを活用することで、より効果的な広報活動が可能となりますが、そのためには常に最新のテクノロジートレンドを把握し、それに対応する能力が求められます。また、デジタル化に伴う情報セキュリティの問題も重要な課題です。大学の情報を適切に保護するための対策が求められます。

メタバースとは

メタバースとは、インターネット上に構築された仮想空間のことを指します。メタバース内で、ユーザーは自分の分身であるアバターを操作し、他のユーザーとの交流やビジネス活動を行ったりすることが可能です。

メタバースの特徴として、現実世界のようにさまざまな建物が配置され、ユーザーはアバターを使って、好みの服や靴、帽子などを着用し、自由に仮想空間を散策したり、他のユーザーとコミュニケーションを楽しんだりできます。

メタバースは、ビジネス、ゲーム、イベントなど多様なシーンでの利用が可能です。例えば、ビジネスの分野では、バーチャルイベントや交流会、バーチャルオフィスや会議室としての利用が可能であり、社員教育やトレーニングにも活用されています。またコロナ禍においては、リモート会議やリモートワークのためのツールとしても注目されました。

メタバースの詳細については、以下もあわせてご確認ください。

メタバースの基礎知識

大学の広報活動にメタバースを活用するメリット

大学がメタバースを活用することで、新しい教育方法や学生とのコミュニケーション手段、広報活動などに役立てられます。リモート授業や研究活動、学生との交流もメタバースを通じて可能となり、これにより学生の学びや満足度向上、さらには大学のブランド力強化に寄与する可能性があるでしょう。ここでは、大学の広報活動にメタバースを活用するメリットをご紹介します。

デジタルネイティブとの親和性が高い

メタバースは、特に10代から20代の学生にとって馴染み深いものです。彼らは、人気のあるゲームやアプリ内においてオンラインでアバターを操作し、友人とコミュニケーションを取ることがあります。

デジタルネイティブの行動パターンを理解することで、大学は広報活動にメタバースを効果的に活用することが可能です。学生との親和性を高め、より深いレベルでのコミュニケーションを実現できるでしょう。

物理的な制約がない

メタバースは仮想空間であり、時間や距離の制約がありません。そのため、遠くに住む高校生や海外在住の学生でも、メタバースを通じて大学の雰囲気や施設をリアルに体験することが可能です。

また、オープンキャンパスや説明会をメタバース内で開催することで、地理的な制約を超えて多くの学生にアプローチできる点が大きなメリットだといえます。

対面のようなコミュニケーションが取れる

メタバースでは、アバターを通じてリアルタイムでコミュニケーションができます。高校生向けのオープンキャンパスや合同説明会、在校生向けの新入生歓迎会などで、対面と同じような体験を提供することが可能です。

さらに、メタバースを通じたコミュニケーションは、学生が自分のペースで情報を得ることを可能にし、より自然な形での交流を促進します。

歩留まり率がアップする

メタバースを活用したイベントやコミュニケーションは、学生の興味を引き、大学に入学してくれる可能性を高めるでしょう。特に、合格者同士がメタバースで交流する機会は、大学選びの際に安心感を与え、入学率を向上させます。

学生が大学のコミュニティに参加する前に、他の学生との関係を築く機会を提供することで、大学生活への期待と興奮を高める効果が期待できるでしょう。その結果、大学へのコミットメントが強化され、最終的には歩留まり率の向上につながります。

大学の広報活動にメタバースを活用するデメリット

メタバースを大学の広報活動に活用する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、大学の広報活動にメタバースを活用するデメリットについて解説します。

高い依存性

大学がメタバースを広報活動に活用すると、学生たちがこの新しいテクノロジーに依存する可能性があります。学生たちが現実世界の体験や対人関係から離れ、仮想世界に過度に没頭するリスクがあるためです。また、メタバースが教育環境の主要な部分になると、学生たちは現実世界でのスキルや経験を疎かにする可能性もあります。

セキュリティリスク

メタバースは、個人情報の保護やデータのセキュリティに関するリスクをもたらす可能性があります。学生たちがメタバース内で行うすべての活動はデジタルデータとして記録され、これらのデータが不適切に取り扱われると、プライバシーの侵害や個人情報の漏洩につながる可能性もあるでしょう。

技術やコストの負担

メタバースを広報活動に導入するには、大学側が一定の技術的なスキルと知識を持つことが不可欠です。また、メタバースの開発や維持には高いコストがかかる可能性があります。これらの要素は、特に予算やリソースが限られている大学にとって、大きな負担となりえるでしょう。そのため、メタバースの専門業者への相談も視野に入れる必要があります。

大学の広報活動におけるメタバース活用シーン

メタバースの大学の広報活動におけるおもな活用シーンは、以下のとおりです。

それぞれの具体的な内容について、以下で解説します。

オープンキャンパス

メタバースを活用したオープンキャンパスでは、学生たちは自宅から大学のキャンパスへ仮想的に訪れることが可能です。学生は自分のアバターを操作してキャンパス内を自由に移動し、施設を詳しく見たり、授業の様子を体験したりできます。

また、リアルタイムで質問を投げかけたり、他の参加者と交流したりすることも可能です。学生たちは大学の雰囲気を直接感じられ、自分がその大学で学ぶイメージをより具体化できるでしょう。

合同説明会

メタバース上での合同説明会は、多くの大学が一堂に会し、各大学の特色や魅力をPRする絶好の機会です。学生たちは自分の興味に合わせて各ブースを訪れ、大学の代表者から直接情報を得られます。

学生たちは自分に合った大学を見つけるための情報を、効率的に収集することが可能です。

授業

メタバースを活用した授業では、学生たちは自分のアバターを通じて授業に参加します。学生たちは自分のペースで学習を進められ、また教員や他の学生とのリアルタイムなコミュニケーションを通じて、深い理解を得られるでしょう。

さらに、メタバースを通じた授業は、学生が自分の学習スタイルに合わせて学習環境をカスタマイズすることを可能にします。

新入生歓迎会

新入生歓迎会では、新入生たちはメタバースを通じて他の学生や教員と交流できます。新入生たちは大学生活への期待感を高め、新しいコミュニティにスムーズに適応しやすくなるでしょう。

また、新入生たちはメタバースを通じて、自分の興味や趣味に合ったクラブやサークルを見つけ、大学生活を充実させられます。大学生活の初めから充実した経験を得られるのは大きなメリットです。

大学の広報活動におすすめのメタバースプラットフォーム

広報活動にメタバースを活用する場合には、メタバースプラットフォームを利用するべきです。ここでは、大学の広報活動におすすめのメタバースプラットフォームを5つご紹介します。

DOOR

DOORは、NTTが開発したメタバースプラットフォームで、リアルタイムでのコミュニケーションを可能にします。ユーザーは自分のアバターを操作して仮想空間を自由に探索できます。

大学の広報活動においては、オープンキャンパスや説明会などのイベントを仮想空間で開催することが可能です。学生たちは大学の雰囲気を直接感じられるため、自分がその大学で学ぶイメージを具体的に描きやすくなるでしょう。さらに、DOORはVRデバイスを使用することで、よりリアルな体験を提供することが可能です。
参考:DOOR

NTT XR Space WEB

NTT XR Space WEBは、NTTが提供するメタバースプラットフォームで、DOORと同様にリアルタイムのコミュニケーションを可能にします。特に、教育やビジネスの場において有用で、大学の広報活動にも適しているでしょう。

またNTT XR Space WEBは、VRデバイスを使用することで、よりリアルな体験を提供することが可能です。学生たちは、大学の施設や環境を詳細に体験できます。
参考:NTT XR Space WEB

Decentraland

Decentralandは、ブロックチェーン技術を基盤としたメタバースプラットフォームです。ユーザーは自分の土地を所有し、建物を建てたり、イベントを開催したりできます。

大学はこのプラットフォームを利用して、仮想キャンパスを作成し、学生たちに独自の体験を提供することが可能です。さらに、Decentralandはブロックチェーン技術を活用しているため、所有権の透明性とセキュリティが保証されています。
参考:Decentraland

The Sandbox

The Sandboxは、ユーザーが自分のゲームを作成し、他のユーザーと共有できるメタバースプラットフォームです。大学はこのプラットフォームを利用して、学生たちが参加できる仮想の学習環境を作成できます。

また、The Sandboxはユーザーが自分のクリエイティビティを発揮できるプラットフォームであり、学生たちは自分のアイデアを形にしやすいのが特徴です。
参考:The Sandbox

Roblox

Robloxは、ユーザーが自分のゲームを作成し、他のユーザーと共有することが可能なメタバースプラットフォームです。大学はこのプラットフォームを利用して、学生たちが参加できる仮想の学習環境を作成できます。

Robloxは特に若い世代に人気があり、大学の広報活動において新たなターゲット層を開拓することが可能です。さらに、Robloxは教育プログラムを提供しており、学生たちはプログラミングやゲームデザインのスキルも学べます。
参考:Roblox

大学の広報活動におけるメタバースの活用事例

リプロネクストは、数々の大学におけるメタバース施策のお手伝いをしてきました。ここでは、実際の大学におけるメタバースの活用事例を5つご紹介します。

新潟工科大学様【デジタルオープンキャンパス】

新潟工科大学様の「デジタルオープンキャンパス」は、高校3年生をターゲットに大学の魅力を訴求する動画を制作し、LPにまとめたものです。全18本の動画は、各学系・コース紹介やキャンパスライフの様子、経済的支援制度、就職支援など多岐にわたります。

動画を通じて実際の大学生活をイメージしてもらい、新潟工科大学を志望する学生を増やすことを目的としています。また、入学検定料が割引となるアンケート特典も用意されているのも特徴です。

新潟工科大学様【デジタルオープンキャンパス】

徳島大学様【VRキャンパスツアー】

徳島大学様の「VRキャンパスツアー」は、常三島キャンパスと蔵本キャンパスの全体を紹介するオンラインツアーです。高校生や保護者が大学の雰囲気や施設をリアルに感じ取れるよう、外観だけでなく各建物の使用学科まで詳しく説明しています。

PCやスマホから簡単にアクセスでき、デバイスごとに見やすい表示方法を採用しました。また、徳島大学のマスコット「とくぽん」を配置し、親しみやすさを演出。徳島大学への興味を引き、オープンキャンパスへの参加を促している点も特徴です。

徳島大学様【VRキャンパスツアー】

新潟大学様【バーチャルキャンパスツアー制作】

新潟大学様の「バーチャルキャンパスツアー」は、2021年のオンラインオープンキャンパス用に制作されたコンテンツです。コロナ禍以前のキャンパスの様子や、実際に構内を歩いているかのようなVR動画が特徴です。

今年は在学生が登場し、各学部棟の特徴を紹介するリアルな体験を提供しました。事前登録者限定で公開され、まるでキャンパスを訪れているかのような没入感を通じて、新潟大学の魅力を高校生に伝えることを目指しているのが特徴です。

新潟大学様【バーチャルキャンパスツアー制作】

東京海洋大学様【バーチャルキャンパスツアー制作】

東京海洋大学様の「バーチャルキャンパスツアー」は、新型コロナウイルスの影響で留学生をオープンキャンパスに迎え入れることが難しくなったため、オンライン上で大学の雰囲気を伝えるために導入されました。

品川キャンパスと越中島キャンパスのツアーは、画面上で操作可能なオリジナルアイコンやロゴカラーを活用し、施設の詳細や雰囲気をリアルに伝える工夫が施されています。最初は留学生向けの公開でしたが、好評により国内の高校生・保護者にも公開されています。

東京海洋大学様【バーチャルキャンパスツアー制作】

新潟職業能力開発短期大学校様【バーチャルキャンパスツアー制作】

新潟職業能力開発短期大学校様の「バーチャルキャンパスツアー」は、コロナ禍で対面オープンキャンパスの実施が難しくなった中で、全国の入学検討者に学校の雰囲気を伝えるために制作されたコンテンツです。

生産技術科や電気エネルギー制御科など、特色ある学科の実践授業や施設をリアルに体験できるよう、VRを活用し、ホームページ上で自由に操作可能なコンテンツとして提供されました。より多くの学生に学校の魅力を伝え、興味を引くことを目指しています。

新潟職業能力開発短期大学校様 【バーチャルキャンパスツアー制作】

まとめ

近年、少子高齢化の影響により、大学の広報活動は他校との差別化が重要となっていることから、メタバースを活用する大学が増えています。メタバースは物理的な制約がなく、学生に対面と同じようなコミュニケーションを提供できるため、特にデジタルネイティブとの親和性が高いのがメリットです。

しかし、依存性やセキュリティリスク、技術やコストの負担などのデメリットもあります。高校生が大学へ興味を持ってもらえるよう、オープンキャンパスや説明会、授業、新入生歓迎会などでメタバースの活用が期待されています。

リプロネクストは大学の広報活動におけるメタバース活用に、多くの実績があります。大学の皆様が抱える課題を理解し、それに対する最適なソリューションをご提案することが可能です。ぜひ、お気軽にご相談ください。

「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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