- 2024/11/14
メタバース活用で後悔しない大学選び – メタバースで情報を掴む新時代の体験
近年、大学選びにおいて新たな技術が活躍する時代が到来しました。
その中心にあるのが、仮想現実空間の「メタバース」です。これまでのオープンキャンパスや大学説明会に加え、メタバースを活用することで、実際に足を運ばずとも大学の雰囲気やキャンパスの様子をリアルに体感できます。メタバースは、特に時間や距離に制約がある学生にとって非常に有用です。
本記事では、大学選びにメタバースをどう活用するか、その具体的な方法や事例、メリットとデメリットについて詳しく解説します。
学生の皆さんに後悔のない大学選びをしてもらうために、大学の魅力や情報を調べる有益な方法を見ていきましょう。
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目次
大学選びの重要性
大学選びは人生において大きな決断の一つです。どの大学を選ぶかによって、その後のキャリアパス、学びの内容、学生生活の質が大きく変わってくるため、慎重に情報収集を行うことが不可欠です。
誤った情報や表面的な判断で大学を選ぶと、後で「もっと他の大学を検討すべきだった」と後悔することも少なくありません。そこで、後悔しない大学選びのためには、幅広い視点から大学を調べた上で比較することが求められます。
情報収集には、大学の公式サイトやパンフレットを見るだけでなく、オープンキャンパスや説明会への参加、在学生や卒業生の意見を聞くことも有効です。
また、最近ではメタバースを活用した新しい情報収集の手段も登場しており、メタバースをうまく利用することで、よりリアルな大学の雰囲気を知ることができるのです。
大学選びに後悔しないために
ここでは、後悔しない大学選びをするために、おすすめの情報収集の手段を紹介します。
- 公式ウェブサイトや第三者の評価
- オープンキャンパスや説明会への参加
- 卒業生や在学生の体験談を聞く
- メタバースを活用する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
大学の公式ウェブサイトや第三者の評価
大学選びにおいて基本となる情報収集手段は、大学の公式サイトです。公式サイトでは、学部・学科のカリキュラム、キャンパスの設備、入試情報などが詳細に掲載されており、その大学の特色を理解する際に役立ちます。
また、第三者の評価サイトやランキングも参考にすると良いでしょう。これらの情報は、他の大学と比較するための基準として利用できます。
特に、学生の満足度調査や卒業後の進路データは、大学の実績や教育環境の質を評価するための重要な指標となります。ただし、ランキングや評価はあくまで一つの参考である点に注意が必要です。
オープンキャンパスや説明会への参加
オープンキャンパスや説明会に参加することは、大学選びにおいて基本的かつ有効な手段の一つです。
キャンパスを訪れて校内施設を見学するほか、教員や在学生と直接交流することで、大学の雰囲気を知ることができます。特に、オンラインでは伝わりにくい人の動きや活気、キャンパスの広さなどを肌で感じられる点が重要です。
さらに、説明会では大学の教職員が直接プレゼンテーションを行います。大学の特色やカリキュラムについて詳しく説明してくれるため、パンフレットWebサイトだけでは得られない情報を収集できます。
対面の質問コーナーでは、入学後の生活や授業について細かい質問をすることができるので、志望校に対する理解が深まります。
卒業生や在学生の体験談を聞く
大学に関する情報を集める際、実際にその大学に通った卒業生や在学生の体験談を聞くことは非常に有益です。
卒業生や在学生はリアルな情報を持っており、キャンパスライフや授業の質、人間関係、サポート体制など、内側から見た大学の姿を教えてくれます。
こうした情報は、SNSやオンラインフォーラムを活用することで比較的簡単に手に入れることができます。特に、特定の学部やサークル活動について具体的な質問を投げかけることで、自分がその大学でどのような学生生活を送ることになるのかをイメージしやすくなります。
メタバースを活用する
メタバースは大学選びの新たな手段として注目を集めています。仮想空間上で大学のキャンパスを探索し、講義や説明会をリアルタイムで体験できるメタバースは、特に遠方の学生や時間的な制約がある方にとって非常に便利です。
メタバースを利用することで、キャンパスの雰囲気や学生の活動を視覚的に確認できるだけでなく、教職員との対話や他の参加者との交流も可能です。
これにより、実際に足を運ばずに大学の「空気感」をリアルに感じ取ることができるため、従来のオンライン説明会以上に詳細な情報を得ることができます。
メタバースとは
「メタバースが大学の情報取集手段に有効なのは分かったけど、そもそもメタバースってなに?」と感じている方もいるのではないでしょうか。ここでは、メタバースの概要や大学選びへの活用方法を紹介します。
メタバースの定義
メタバースは、インターネット上に構築された仮想世界で、ユーザーがアバターを通じて他の人々と交流したり、さまざまな体験を共有したりできる空間を指します。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術の発展により、メタバースは急速に進化しており、エンターテインメント、教育、ビジネスなどの分野で幅広く活用されています。
特に教育分野においては、従来の教室や講義形式を超えたインタラクティブな学習環境が提供され、学生は場所にとらわれずに学びを深めることができるようになっています。
大学選びへの応用
大学選びの過程において、メタバースは新しい形のキャンパスツアーや説明会を提供する手段です。学生は自宅にいながら、リアルな大学の建物や教室を仮想空間で歩き回り、大学の雰囲気を体感できます。また、教職員や在学生と直接対話ができる点も大きなメリットです。
このように、メタバースは大学の雰囲気を「体験する」という新しい次元の情報収集手段として、大学選びに革命をもたらしています。
これまでの大学のメタバース活用事例
ここからは、実際にメタバースを授業やイベントに導入している大学の事例を紹介していきます
新潟工科大学
メタバースオープンキャンパスの実例として、株式会社リプロネクストが手掛けた事例を紹介します。
新潟工科大学様からご依頼をいただき、キャンパス内の主要施設を再現したメタバース空間を制作しました。このメタバースオープンキャンパスを通じて、いつでもどこでもキャンパスを体験できる環境を提供しています。
再現した施設は以下の5つです。
- コモンプラザ
- 学生食堂
- 大講義室
- 風洞実験室
- ものづくり工作センター
これらの施設を仮想空間で体験することで、まるで実際にキャンパスを歩いているかのような感覚を味わうことができます。特に大講義室では、実際の講義が行われる空間を忠実に再現。また、学生食堂は広々とした空間と立体的な景観が特徴で、解放感を存分に感じられます。
メタバースを活用してキャンパスを散策し、大学生気分を味わいながら、大学の雰囲気や特色を掴むことができるため、進学先選びに非常に役立つツールとなっています。
四国の国立5大学
四国地区の国立5大学(徳島大学・鳴門教育大学・香川大学・愛媛大学・高知大学)は、令和5年3月26日(日)27日(月)に、初の試みとして「四国国立5大学メタバースオープンキャンパス」を開催しました。
このイベントは、両日とも13時から16時にかけて行われ、高校生やその保護者、高等学校の教員など、合わせて239名が参加しました。
メタバース空間には、合計40のブースが設置され、参加者は自分のアバターを自由に操作しながら興味のある大学の情報を収集できる仕組みが提供されたとのこと。
各大学のライブ説明会ブースでは、学部や学科の特色、入試の方法、キャンパスライフ、就職先などに関するライブ配信が行われ、リアルタイムで情報を得られる機会が設けられました。
参加者のアンケートには、「この試みは非常に革新的で興味深かった」「初めてメタバースを体験したが楽しめた」「自宅から複数の大学を見学できたのが非常に便利だった」「動画による説明が分かりやすくて良かった」など、多くの好意的な感想が寄せられたそうです。
メタバースを活用するメリット・デメリット
メタバース活用には様々な利点がありますが、反対にデメリットも存在します。ここでは、メタバースを大学選びに活用することで発生するメリット・デメリットを紹介します。
それぞれの良し悪しをしっかりと理解した上で、情報収集に活かしていきましょう。
メリット
メタバースを大学選びの情報収集に活用するメリットは以下の3点です。
- 距離や時間に関係なく大学の雰囲気を体感できる
- キャンパスの設備や授業内容をよりリアルに体験できる
- コミュニケーションがとりやすく、質問や疑問にその場で答えてもらえる
距離や時間に関係なく大学の雰囲気を体感できる
メタバースの最大のメリットは、物理的な距離や時間に縛られずに大学の雰囲気を体感できることです。例えば、海外の大学や遠方の大学にも気軽にアクセスでき、複数の大学を比較することが簡単です。
キャンパスの設備や授業内容をよりリアルに体験できる
メタバース内では、大学の教室や設備、授業の様子を視覚的に体験できるため、文字情報や写真だけでは伝わらないリアルな情報を得ることができます。
特に、キャンパスの広さや設備の充実度を自分の目で確認できる点は、受験生にとって大きなメリットです。
コミュニケーションがとりやすく、質問や疑問にその場で答えてもらえる
メタバース内で教職員や他の参加者とリアルタイムでコミュニケーションができるため、質問や疑問に対してその場で答えてもらうことができます。
これにより、受験生が抱く不安や疑問を早い段階で解消でき、納得のいく選択ができるようになります。
デメリット
メタバースを大学選びに活用する際に考えられるデメリットは以下の3点です。
- 仮想体験と現実とのギャップ
- 技術的なハードル
- メタバース環境の構築や運営にかかるコストが高い
仮想体験と現実とのギャップ
メタバースはあくまで仮想空間での体験であり、現実の大学生活と完全に一致するわけではありません。
例えば、キャンパスの実際の雰囲気や人の流れ、リアルなコミュニケーションなどは仮想体験では補いきれない部分があるため、その点を理解しておく必要があります。
技術的なハードル
メタバースを利用するには、VRデバイスや高性能なPC、安定したインターネット接続が必要です。これらの設備が整っていない場合、スムーズに体験できない可能性があります。
また、初めてVRやメタバースを使う場合、操作方法や設定に慣れるまでに時間がかかることもあります。
メタバース環境の構築や運営にかかるコストが高い
メタバースオープンキャンパスの導入には、先進的な技術力と多額の初期投資が不可欠です。バーチャル空間の構築や3Dモデルの制作、インタラクティブな機能の実装には、専門的な知識とスキルが必要となります。
さらに、システムの保守やアップデート、セキュリティの強化など、継続的な技術サポートも重要な要素です。
大学側は、このような課題に対応できる人材の確保や、外部業者への委託コストを考慮しなければなりません。また、教職員に対するトレーニングも必要で、導入から運用に至るまで相応の時間と労力が求められます。
メタバースの導入は誰にでも簡単にできるものではなく、特に小規模な大学や技術的リソースが限られた機関にとっては、初期設定や技術サポートの必要性が課題となります。
おすすめのメタバースプラットフォーム
メタバースオープンキャンパスを実施するためには、プラットフォームの利用が不可欠です。各プラットフォームごとに特徴や強みが異なるため、大学の目的やニーズに応じて適切なものを選ぶことが大切です。
ここでは、以下の2つのプラットフォームを紹介します。
- VRChat
- Rec Room
これらのプラットフォームは、使いやすさやカスタマイズの柔軟性、多機能性の面で評価が高く、バーチャルオープンキャンパスを運営するために必要なサポートを提供してくれるでしょう。
VRChat
VRChatは、ユーザーが自由にカスタマイズできる豊富な機能と、ユーザーが作成するコンテンツが魅力のプラットフォームです。大学はこの環境を活用して、精巧に作り込んだバーチャルキャンパスを設置し、学生が自由に探検できる体験型の学習空間を提供できます。
細部にわたるアバターの設定や、インタラクティブなコンテンツの追加によって、よりリアルで没入感のある学習環境が実現可能です。さらに、同時に多数のユーザーが接続できるうえ、ボイスチャットを活用したリアルタイムでのイベントや交流も行えます。
このプラットフォームは、PCとVRデバイスの両方で利用可能なため、多様なデバイスからアクセスできる点も大きな魅力です。ただし、細かなカスタマイズを行う場合には、ある程度の専門知識が必要となるため、導入時には技術的な準備が必要です。
Rec Room
Rec Roomは、ゲーミフィケーション要素を活かしたオープンキャンパスに最適なプラットフォームです。多彩なミニゲームや協力型アクティビティを通じて、学生が楽しみながら大学の情報を学べる環境を提供します。操作が直感的で鮮やかなグラフィックが特徴のため、特に若い世代の学生に親しみやすい雰囲気を演出できます。
さらに、ユーザー同士のコミュニケーション機能が充実しており、学生間や教職員との積極的な交流をサポートします。クロスプラットフォーム対応により、VR、PC、モバイルといった様々なデバイスからアクセスできる点も特徴の一つです。
ただし、学術的なプレゼンテーションやフォーマルな場には適していない部分もあるため、使用するシーンを慎重に選ぶ必要があります。
まとめ
メタバースは従来の物理的な制約を取り払い、時間や場所にとらわれないことで、より多くの学生に平等なアクセス機会を提供できる点が最大の魅力です。バーチャルオープンキャンパスやオンライン講義、学生との交流イベントを通じて、大学の雰囲気や教育内容をリアルに体感できるだけでなく、遠方の学生にもアプローチしやすくなります。
加えて、コスト削減や、時間・場所に制約されない柔軟な体験の提供など、多くのメリットもあります。従来の情報収集方法とメタバースをバランスよく活用することで、後悔のない大学選びが可能になるでしょう。
本記事に関する疑問や、大学でのメタバースオープンキャンパス導入を検討されている方は、ぜひリプロネクストにご相談ください。
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