- 2024/04/14
- 2024/05/17
メタバースでできる地方創生は?|活用事例を8個紹介

近年、メタバースを使った地方創生の動きが出ています。
深刻な少子高齢化やコロナ禍による観光業界の低迷など、多くの地方自治体が厳しい状況に直面しています。しかし、このような状況下で多くの地方自治体がこれらの課題に対処するため、メタバースの活用を進めているのです。
しかし、具体的にどのような事例があるのかわからない方も多いでしょう。
そこで本記事では、メタバースでできる地方創生について活用事例を紹介します。実際に私たちリプロネクストがメタバース上に作成した事例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次
メタバースの地方創生の事例8選
ここでは、リプロネクストで作成した以下の8つの事例を紹介します。
- 静岡県:広報・公聴活動に活用するメタバース空間構築
- 岩手県:メタバースを活用した食の交流会
- 大阪府河内長野市:バーチャルカンパニーツアー
- 鹿児島県奄美市:観光PR用VRゴーグル
- 長野県箕輪町:観光PR用VRゴーグル
- 由布市役所 :キャラクター型VRゴーグル
- 小千谷市観光交流課:観光プロモーションコンテンツ制作
- 新潟県観光協会:プロモーション用VR動画
静岡県:広報・公聴活動に活用するメタバース空間構築
まず最初に紹介する地方創生の事例は、広聴広報事業で活用していく交流拠点として構築した、大規模なメタバース空間です。
静岡県様よりご依頼いただき、静岡県の広報・公聴活動に活用するメタバース空間「Metaverse SHIZUOKA」を構築いたしました。
静岡県ではこれまで、タウンミーティングや知事広聴などの意見交換会を通じて、県民の声を県政に反映。しかし、体力的・身体的な制約からそういった場に参加が困難な方も多くいました。
また、働き盛りの若年層においても、忙しさや移動時間などの物理的な理由から意見交換会などへの参加ハードルが高いのが現状です。そこで、メタバースを活用した新たな拠点として、PCやスマートフォンから気軽に意見交換や交流ができる「Metaverse SHIZUOKA」を整備しました。
静岡県を丸ごとスキャンした3次元点群データを活用することで、精細な町並みを再現。空間の一部は全国的にも珍しい24時間利用できる”常設空間”として、2024年1月23日から公開されています。今後、広報・公聴活動のテーマに合わせた空間などを随時構築していく予定です。
【参考】
岩手県:メタバースを活用した食の交流会
次に紹介するのは、地方自治体や地域団体がメタバース内でコミュニティイベントや交流会を開催し、地域住民の交流や情報共有を促進することで、地域コミュニティの形成を図った事例です。
岩手県様よりご依頼いただき『「黄金の國いわて。」のフードショーinメタバース』と題し、メタバース上で開催する「食」のイベントを2部構成で実施。
12月に行われた第2部では交流会と称して、テレビ番組などメディア出演経験のあるシェフが手掛ける県産食材を活用したフードボックスの提供や、生産者とのトークセッションが行われました。
実際の参加者からは、「物理的な移動がなく、時間や費用をかけず気軽に参加できる」、「リアルの商談会よりもマッチング率が高い」などの声が上がりました。
メタバースを活用したフードショーは日本では前例のない試みでしたが、生産者や加工業者の食品に対する思いをダイレクトに感じられる有意義なイベントでした。
【参考】
大阪府河内長野市:バーチャルカンパニーツアー
大阪府河内長野市様よりご依頼いただき、河内長野市内の企業を紹介する「バーチャルカンパニーツアー」を制作いたしました。15社に参画いただき、製造業・タクシー会社・工務店・農家・ショッピングセンター・福祉施設・美容室など多種多様な企業が集まりました。
「バーチャルカンパニーツアー」という一つの企画として、全体のデザインやボリュームの統一を図りつつも、それぞれのニーズ(課題)に対して埋め込みコンテンツをカスタマイズできるよう工夫しています。
いずれの企業も、オンライン上で工場や事業所の様子を360°見学できるほか、コンテンツ内に埋め込まれた動画では従業員の生の声などを聞くことも可能です。
バーチャルカンパニーツアーを通し、河内長野市の産業の魅力向上を図るとともに、人材確保や販路拡大につなげ、市内事業者の競争力強化や市内産業全体の活力向上を目指しています。
【参考】
鹿児島県奄美市:観光PR用VRゴーグル
こちらは、観光の魅力を届けるための事例です。
奄美市公式YouTubeチャンネルに公開されている、観光VR動画を体験いただけるスマホ装着型VRゴーグルです。鹿児島県奄美市の観光PR用ノベルティとして、キャラクター型一眼VRゴーグルを制作しました。
VRゴーグルは奄美市公式キャラクター「コクトくん」をモチーフにして制作。お子様から年配の方まで親しんでもらえるよう、キャラクターの特徴である丸くて愛らしいフォルムをそのまま表現しています。
こちらのVRゴーグルを使って、奄美で暮らす人々の視点や生息する生き物たち、語り継がれる伝説の妖怪の視点など、さまざまな角度から奄美の魅力に触れられます。
【参考】
鹿児島県奄美市 観光PR用VRゴーグル【キャラクター型一眼VRゴーグル制作】
長野県箕輪町:観光PR用VRゴーグル
令和2年9月、長野県箕輪町と東京都豊島区が森林整備(カーボン・オフセット)事業で連携しました。そこで、箕輪町が豊島区に向けて観光の魅力を届けるためのVR動画を制作。リプロネクストでは、VRを体験するためのオリジナル二眼VRゴーグルの制作を担当しました。
VRゴーグルのデザインは株式会社宮澤印刷様よりいただき500個を制作。このVRゴーグルは、東京都豊島区で2022年春に開催された箕輪町のPRイベントにて、ノベルティとして配布されました。
箕輪町のVR特設サイトにアクセスすることで、ドローンで撮影されたもみじ湖の様子やながた自然公園を見学できます。遠方の方へ向けて地域の魅力を”体験”として届けられることが、VRのメリットといえる事例です。
【参考】
長野県箕輪町 観光PR用VRゴーグル【オリジナル二眼VRゴーグル制作】
由布市役所 :キャラクター型VRゴーグル
温泉で有名な大分県由布市湯布院町の観光PR向けに、キャラクター型VRゴーグルを制作しました。
今回制作したVRゴーグルは、湯布院で導入実証事業が行われているグリーンスローモビリティー車両「e-COM8²(愛称:nolc / ノルク)」の形を模してデザインされました。移動に楽しみやゆとりをもたらそうとしている、ノルクの親しみやすく愛らしい姿が表現されています。
VRゴーグルの上部を開くと二次元バーコードがあり、読み込むと大分大学の学生さんが撮影・制作したノルク乗車イメージのVR動画が閲覧可能です。
【参考】
小千谷市観光交流課:観光プロモーションコンテンツ制作
観光促進のためのプロモーション制作の事例です。
新潟県小千谷市のリアルな魅力を、国内外の幅広い層に向けて訴求するプロモーションコンテンツを制作しました。今回、VR・360度動画/イベント配布用ノベルティVRゴーグル/PR動画と、3種類のコンテンツを制作。
小千谷市の観光資源そのものの魅力だけでなく「小千谷」で暮らす”人”にフォーカスしてコンテンツを制作しています。また、今回作成したもので完成ではなく、今後もまだ伝えられていない小千谷市の魅力をアップデートしていく予定です。
【参考】
小千谷市観光交流課 様【観光プロモーションコンテンツ制作(VR動画/VRゴーグル/動画)】
新潟県観光協会:プロモーション用VR動画
こちらは県外のイベントで、新潟県の魅力を伝える事例です。
「新潟県観光協会」は、公益社団法人新潟県観光協会が運営する新潟県の観光情報を発信する法人です。国内の旅行者から海外向けの情報発信まで幅広く対応しています。
今回は、埼玉県で行われるイベントでVRブースを出したいとの依頼があり、VRコンテンツの制作やVRゴーグルの設定などのサポートをリプロネクストが担当しました。
最近の旅行客は、事前に何の観光地があり、どこのお店が美味しくて、どこの景色が良いのかを調べてから旅行に行くため、旅行は楽しいということの確認作業に近い印象があります。
そのため、VRや360°コンテンツは、距離/時間/タイミングが関係なく情報を知ることができるため、新潟県への観光促進に有効な手段です。
【参考】
今回紹介した地方創生の事例はあくまでも一部です。リプロネクストでは今回の事例以外にもメタバースに関する実績があるので、気になる方はぜひこちらを参考にしてください。
リプロネクストでは主に、自治体や企業向けにメタバース・XRの提供を行っています。企画から運営までを一貫してお引き受けできますので、些細なお悩みでもお気軽にお聞かせください。
事例からわかるメタバースによる地方創生のメリット
ここまで、リプロネクストの事例をいくつか紹介しました。ここでは、事例からわかるメタバースによる地方創生のメリットを解説します。
物理的制約を受けない
メタバースは、物理的な制約を受けない仮想空間を提供します。参加者は従来の地理的な制約や空間の制約に悩まされることなく仮想空間内で自由に移動し、コミュニケーションを取ることも可能。
また、地方の文化や観光資源をメタバース上で再現することで、地域の魅力を広く発信し、観光客や交流者を増やせます。さらに、メタバースは時間の制約も受けず、24時間いつでも利用可能です。
地方創生において地域間の交流や協働が促進され、地域の活性化と発展に寄与します。物理的な制約を受けないメタバースの特長は、地域コミュニティの形成や地方経済の発展につながるでしょう。
ECサイトへの販売促進ができる
メタバースを活用した地方創生の事例から、ECサイトへの販売促進が大きなメリットとして挙げられます。地方の小規模な企業や個人事業主がメタバース内で仮想ストアや仮想マーケットを構築し、商品やサービスの展示・販売が可能です。
顧客は仮想空間内で商品を閲覧し、詳細情報を得るだけでなく、直接購入手続きを行うこともできます。このような仮想空間上での販売プロセスは、従来のECサイトとは異なるリアルな店舗体験を提供し、顧客の購買意欲を高める効果があります。
また、メタバース内でのイベントやプロモーションを通じて、新商品の紹介や特典の提供などを行うことで、顧客の興味を引き付けることが可能です。さらに、メタバースは24時間アクセスできるため、時間や場所の制約を受けずに利用できます。
結果として、地方の企業や個人事業主がECサイトを活用した販売促進を行いやすくなり、地域経済の活性化につながります。地方創生において、メタバースを活用した販売促進は重要な手段です。
人件費を抑えられる
メタバースの活用により、人件費を抑えられるといったメリットが得られます。従来のビジネスモデルでは、地方における人材の確保や雇用が課題となっていました。しかし、メタバースの活用により、リモートワークや仮想オフィスの導入が可能となり、地方在住の人材の活用が容易となります。
また、メタバースを利用することで、従業員の通勤時間やオフィススペースの確保にかかる費用が削減できます。さらに、リモートワークにより従業員の生産性が向上し、効率的な業務運営が可能となるため、業務コスト全体の削減につながるのも大きなメリットです。
このように、メタバースを活用することで地方企業は人件費を抑えながらも、競争力のあるビジネスを展開できます。地方創生において、メタバースは人材の活用方法や働き方の変化を通じて、地域経済の活性化に貢献できます。
メタバースによる地方創生のデメリット
メタバースによる地方創生のメリットがある一方、デメリットもあるので注意が必要です。ここでは、デジタル格差と初期費用に関するデメリットを紹介します。
デジタル格差が生まれる
メタバースの普及により、デジタル格差が拡大するリスクをはらんでいます。メタバースにアクセスできる人は、技術力の高い人や高価なデバイスなどを手に入れられる人に限られます。
経済的に不利な立場にある人々や、メタバースに関するリテラシーが高くない人はうまく活用ができない可能性があります。地方でもアクセスができなければメタバースを活用できません。このようなデジタル格差が拡大すると、社会の不平等がより顕在化してしまうでしょう。
デジタル格差を防ぐには、テクノロジーへのアクセス機会を広げてデジタルリテラシーを普及させる取り組みが必要です。また、政府や民間企業、地域社会が協力して、メタバースへの参加のハードルを下げ、多くの人が利益を享受できるよう環境整備が重要です。
初期費用がかかる
メタバースを活用する上で、構築および維持に関連するコストが必要です。メタバースを構築するには、専門的な技術やリソースが必要であり、多額の費用がかかります。
また、メタバースを運営し続けるためには、サーバーの維持やアップデート、セキュリティ対策などの費用もかかります。さらに、メタバースの開発や運用には専門的な知識やスキルを持った人材の雇用も必要です。
これらの要素を踏まえるとコストがかかるので、企業や個人がメタバースを活用する際には経営に負担がかかるリスクがあります。
まとめ
本記事では、メタバースでできる地方創生に関する事例を紹介しました。メタバースを活用できる範囲は広く、イベントや観光プロモーションコンテンツなど多岐に渡ります。
メタバースは物理的制約を排除し、多くの人々をつないでコミュニティを形成できます。リアルな距離を超えて、世界中の人々と交流できるので地方創生には最適な手段です。
しかし、メタバースには多くのメリットがある反面、デジタル格差や初期費用の発生など課題がある点にも注意が必要です。導入を検討する際は、メリットやデメリットを踏まえた上で問題なく運用できるかを重視しましょう。
メタバースtipsを運営しているリプロネクストでは、法人・自治体向けメタバースについて企画・プラットフォーム選びから開発までを一貫してのサポートが可能です。
もしもメタバースについて、導入の検討や、疑問点などあればぜひ、お気軽にご相談ください。

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