- 2024/02/26
- 2024/04/11
メタバース×Web3.0の活用方法とは?それぞれの違いや活用事例について
メタバースとWeb3.0には、明確な違いが存在します。
その明確な違いとは、メタバースはコミュニケーションの形であり、Web3.0は運営体制を指しているという部分です。
と言われても、一体どういうことなのか、まだよく分からないですよね。
今回は、「メタバースとWeb3.0の違いが分からない」とお悩みの方に、それぞれの違いや特徴、また併せてそれぞれの活用事例もご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
メタバース×Web3.0 の違い
メタバースとWeb3.0の違いは、以下のような部分にあります。
- メタバース:オンライン上でコミュニケーションを取れる仮想空間。1対1のコミュニケーションも、1対複数人とのコミュニケーションも取れる
- Web3.0:権力が分散した次世代のインターネット。誰かがルールを決めるのではなく、皆で決めよう
メタバースとWeb3.0では、定義が全然違ってきます。
先ほどもお伝えしましたが、メタバースは「コミュニケーションの形」のことを指し、Web3.0は「運営体制」のことを指します。
メタバースは空間を提供するもの。
Web3.0は誰が運営するのか、といった概念です。
ここからは、それぞれの特徴や事例についてより詳しく解説していきます。
メタバースについて
メタバースは、インターネット上に構築される3次元の仮想空間です。
利用者は自身の分身であるアバターを操作し、空間上で他のユーザーと交流を行ったり、イベントやショッピングを楽しむことができます。
メタバースの特徴は「複数人」が関われるという点です。
メタバースでは、1対1のコミュニケーションはもちろん、大勢の人同士が一度に関わることができます。
メタバースのメリットは様々ありますが、中でも「現実世界のようにコミュニケーションがとれる」「遠方にいながらでもイベントに参加できる」などのメリットが挙げられます。
メタバースが提供する仮想空間では、アバターを利用して世界中のユーザーと簡単に交流することが可能です。直接顔を合わせなくても、まるで現実世界のようにリアルなコミュニケーションが実現します。
また、遠方からでもイベントに参加できるという点もメタバースならではのメリットです。
自宅にいながらでも、臨場感のあるパフォーマンスを楽しむことが出来ます。
メタバースの活用事例3選
ここからはメタバースの活用事例をご紹介していきます。
メタバースが一体どんなものなのか、活用事例を通してイメージしやすくなれば幸いです。
Amazon(アマゾン)
Amazonでは、グローバル規模での倉庫の配送オペレーションの最適化にメタバースを使用しています。
メタバースと一部共通している技術「デジタルツイン」を構築し、倉庫の設計と配送の流れを最適化しています。
NIKE(ナイキ)
有名な靴メーカー「NIKE」でも、メタバースは活用されています。
NIKEが提供している公式アプリには、メタバースを使用した「Nike Fit」という機能が搭載されています。
両足の13ヵ所からデータをわずか数秒で収集し、足のサイズや幅の計測を行うことができるという機能です。
計測結果を元に最適なシューズがレコメンドされる仕組みになっているので、オンラインショッピングを楽しむ際に、多くのユーザーの助けとなっています。
BMW
BMWは世界中の自動車工場を3Dスキャンしてメタバース化しています。
ドローンなどを用いて工場の敷地内をスキャンし、バーチャル工場を作成することで、設備の改善やコミュニケーションの円滑化などにより、生産ラインの生産性向上に繋がっています。
メタバースを使用したイベント事例
ここからは、メタバースを使用したイベントの事例をご紹介していきます。
サンリオ バーチャル音楽フェス
サンリオでは、メタバースを使用して「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」を開催しています。
バーチャル空間に、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」や「シナモンロール」が登場し、ライブパフォーマンスで多くの観客を楽しませました。
参加者たちは、キャラクターのライブを楽しんだり、ファン同士で交流を行ったりと、サンリオの世界を思う存分堪能できるイベントとなっています。
バーチャルマーケット
世界各地から100万人以上の人が参加した、株式会社HIKKYが主催の「バーチャルマーケット」。
様々なメーカーがブースを出店し、仮想空間でのショッピングが楽しめるイベントとなっています。
参加者は、自身のアバターを使用して、バーチャル空間で自由に鑑賞・試着・購入が可能です。
回を重ねるごとに様々な企業が参加しており、その規模は益々大きくなることでしょう。
メタバース展示会(リプロネクスト開発)
メタバースtipsを運営する株式会社リプロネクストでは、37社100製品以上が参加するメタバース展示会の開発・運営をサポートいたしました。
「エントランス」や「出店社/製品ジャンル広場」「対話展示ルーム」「歌・ダンス・漫才」など、約50種類もの空間を用意し、全国・海外から気軽に参加できる展示会となっています。
Web3.0について
ここからはWeb3.0について、その特性や事例をご紹介していきます。
冒頭でもお伝えしましたが、Web3.0は誰が運営するのかという運営体制のことをいいます。
Web3.0は2018年頃から提唱され始めた概念です。
これまでのインターネットは、GAFAM (Microsoft、Apple、Google、Amazon、Facebook)といった巨大企業が個人情報や利益を独占していました。
そこでブロックチェーン技術を活用し、情報の分散管理を行うことで、巨大企業による独占からの脱却を目指しているのがWeb3.0です。
Web3.0は、新たなインターネットの時代を意味しています。
Web3.0のメリットとして、「個人情報の漏洩リスクの低下」や「セキュリティの向上」などが挙げられます。
Web3.0では、サービスを利用するためにどこかの企業のサーバーに情報を登録するというステップが必要ありません。そのため個人情報の登録は不要となります。
これにより、個人情報の漏洩リスクが大幅に減少します。
また、ブロックチェーン技術によりセキュリティが向上している点も、Web3.0の大きなメリットといえるでしょう。
Web3.0の主なテクノロジー
Web3.0の主なテクノロジーについてご紹介していきます。
Web3.0を理解するには、どのテクノロジーも必要となるものばかりです。
専門用語なども出てきますが、簡潔にご説明しますので、ぜひ参考になさってください。
ブロックチェーン
暗号化した取引データを時系列で連鎖させます。そして、その状態を記録し、その記録をユーザーが共有することで確認や追跡を可能とするといったテクノロジーがブロックチェーンです。
記録の改ざんや不正コピーを防ぐアプローチとして、広く利用されています。
NFT(非代替性トークン)
バーチャル空間の資産に固有性を担保させ、作品の資産価値をクリエーター自身が扱うことで、VR空間での投資やコンテンツ販売といった経済的な価値を創出します。
DAO(分散型自立組織)
その名の通り、トップに君臨する期間や管理者が存在しておらず、組織に参加する者同士の連携により意思決定がなされる組織を指しています。
いわゆる、民主主義的な意思決定モデルです。
DeFi(分散型金融)
ブロックチェーンを利用することで、金融機関の管理・仲介を必要としない、新しい金融エコシステムが実現しました。
DeFiは具体的なサービスが急増しています。今後も、成長や変化が著しい領域です。
Web3.0の活用事例3選
Web3.0の活用事例をご紹介していきます。
今後もWeb3.0は、様々な企業で活用されていくことでしょう。
株式会社アカツキ
日本のゲーム会社である株式会社アカツキは、2021年にWeb3.0領域に特化したファンド「Emoote」を設立しました。
歩いた報酬として暗号資産を得られるアプリ「STEPN」や、メタバースゲーム「HighStreet」などのプロジェクトに投資しています。
Emooteのファンド規模はとても大きく、25億円相当にのぼるといわれています。
今後、国内のWeb3.0市場がより発展していくことは確実といえるでしょう。
GMOメディア株式会社
インターネットメディア事業などを展開するGMOメディア株式会社は、2022年に「GMO Web3株式会社」を設立しました。
GMO Web3株式会社では、Web3.0市場の活性化や、Web3.0ベンチャーの支援を行っています。
株式会社レコチョク
株式会社レコチョクは、音楽配信サービスの運営や企画を行っている会社です。
レコチョクは、ブロックチェーンを活用したビジネスへ本格的に参入することを2022年に発表し、話題を集めました。
NFTの発行や販売、ERC‐20トークンを用いて、新しい音楽体験サービスを提供しています。
メタバース×Web3.0の活用事例3選
メタバースとWeb3.0は、組み合わせて利用することで大きく発展する可能性を秘めた技術・概念です。
ここまでは両者の違いについてご紹介してきましたが、ここからは両者を組み合わせた活用方法と活用事例をご紹介していきます。
メタバース×Web3.0の活用方法
メタバースとWeb3.0の活用方法は、以下の2つに分けられます。
- デジタルアセット(メタバース上)の取引・所有にNFTを活用する
- DAO参加者や、NFT保有者のコミュニティの場としてメタバースを使用する
メタバース空間で売買される代表的な例として、アバターやアバターのデジタルファッションアイテムなどが挙げられます。
これらのアイテムをNFTを使用せずに売買すると、簡単に複製が行われてしまいます。
そこで、それらのアイテムをNFTとして管理し、売買することで、そのデータが唯一無二であることが証明でき、価値を持たせることが可能となるのです。
2つ目の活用方法は、DAO参加者やNFT保有者のコミュニティを形成する際にメタバースを活用する方法です。
特定のNFT保有者のみがアクセスできる空間を構築することで、メタバース空間にアクセスできるアクセス権を管理することが可能となります。
以下の企業は、メタバースとWeb3.0を組み合わせて活用している企業の一例です。
エイベックス
エイベックスは、The Sandboxとパートナーシップ体制を構築し、「エイベックスランド(仮称)」をオープンさせました。
アーティストとファンが仮想空間上で交流できる、このテーマパークでは、ライブ配信やファンミーティングの開催などが予定されています。
大日本印刷
2022年、大日本印刷とAKIBA観光協議会がタッグを組み、「バーチャル秋葉原」をオープンさせました。
このバーチャル秋葉原は、現実世界と仮想世界を融合させた街づくりプロジェクトです。
ユーザーは、VRゴーグルやアプリケーションを使用していつでも秋葉原の魅力に触れることができます。
ユーザーの分身であるアバター同士が集まり、商品購入や動画視聴、バーチャルゲームなどを楽しむことが可能となっています。
手塚プロダクション
世界的なマンガやアニメコンテンツを制作する「手塚プロダクション」では、日本各地にちなんだNFTを使用したメタバースゲームを開発しました。
このゲームは、コロナ禍でダメージを受けた地域経済の回復と支援を目的としています。
ユーザーは、日本各地の文化や魅力の詰まったNFTを資産(カード)として使用し、そのカードを使用して遊んだり、カードを売買して収益をあげるなど様々な遊ぶ方が可能となっています。
まとめ
混合してしまいがちなメタバースとWeb3.0ですが、実際は定義そのものが全くの別物です。
メタバースとWeb3.0はこれから更に大きく発展し、広く普及していくことでしょう。
一体どんな世界が待っているのか、とても楽しみですよね。
今回の記事でメタバースに興味を持たれた方はぜひ一度、株式会社リプロネクストにご連絡ください。
株式会社リプロネクストでは、企業様向けにメタバース・VRを提供しております。
企業様の特性を存分に活かした企画・開発・運営を行っておりますので、ぜひお力になれれば幸いです。
「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。