お問い合わせ
お役立ち資料

メタバースの種類

  • 2023/08/28
  • 2024/04/11

PLATEAU(プラトー)とGoogle Earthの違いとは?特徴とできることを紹介

PLATEAUと似たようなプラットフォームに「Google Earth」があります。しかし、PLATEAUとGoogle Earthにはどのような違いがあるのかわからない方もいるのではないでしょうか。

今回は、PLATEAUとGoogle Earthの違いやPLATEAUでできることについて事例をもとに解説します。本記事を読むことで、それぞれのプラットフォームに大きな違いがあることが把握できるので、ぜひご覧ください。

目次

1.PLATEAU(プラトー)とは

引用:PLATEAU

PLATEAU(プラトー)は、国土交通省が主導で進める3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクトです。3D都市モデルをオープンデータとして誰でも気軽に閲覧できる環境を提供しており、商用利用も可能。

PLATEAUは、3D都市モデルを活用して都市に関する情報を見える化し、地方や企業が抱える課題を解決することを目的としています。

2.Google Earthとは

引用:Google Earth

Google Earthとは、インターネット上で閲覧が可能な地球儀です。宇宙空間から見える地球から、特定の地点を選択して拡大することで、地形や建物の詳細な情報を閲覧できます。

地域によっては建物が3Dで表示されているところもあるため、さまざまな角度から風景を楽しめます。普段の生活ではなかなか行けないような場所を見ることができるほか、旅行へ行く際の下見としても利用可能です。

パソコンのWebブラウザだけでなく、スマホやタブレットからでも利用できるため、場所や時間を選ばずに世界中を旅行しているかのような体験が楽しめます。

3.PLATEAUとGoogle Earthの違い

PLATEAUとGoogle Earthの主な違いは以下の2点です。3Dで表示された時の見た目が似ていますが、内容は異なるためぜひ参考にしましょう。

3-1. データ規格が異なる

Google Earthは建物の物理的な形状や位置を表現する「ジオメトリーモデル」を用いて地図を表示しています。標高値をポイントで取った上でジオメトリーを形成した後、ポリゴンにして表示するといった手法をとっています。しかし、ジオメトリーモデルでは建物に関する情報がないため、地面と建物の区別ができません。

一方のPLATEAUは、ジオメトリーモデルに「セマティックモデル(意味論)」を追加して作られています。セマンティックモデルを加えると飲食店や駅といった建物の用途や、屋根や壁に使われている素材といった情報が入っている点が特徴です。

PLATEAUでは建物の高さごとに色分けが可能。そのため、災害発生時の浸水シミュレーションやドローンの飛行ルート作成にも役立てられます。

3-2. 商用利用の可否

PLATEAUが提供する3D都市モデルは、誰でも利用できるほか商用利用も可能です。しかし、利用する際は出典の記載や第三者による利用を侵害しないことなど、定められたルールに従わなければならないため、利用前の確認が必要です。また、地方公共団体によってはデータの共有時に独自のルールを定めている場合もあることから、ルールに従って利用することも頭に入れておきましょう。

Google Earthの場合、商用利用は原則認められていません。販売や利益を得るための目的で利用する場合は、Googleへ問い合わせる必要があります。

建物ごとのデータが含まれており、かつ商用利用も含めた自由な活用が認められていることを考えると、PLATEAUの利便性が高いことがわかります。

4.PLATEAUでできること

PLATEAUはさまざまな用途で活用されており、活用実績も増えています。ここでは、以下の用途について事例を交えて解説します。

4-1. 災害シミュレーション

引用:PLATEAU

PLATEAUが提供する3D都市モデルは災害発生時の被害状況のシミュレーションや避難経路の策定などに活用されています。台風や大雨が降った際に、建物がどのくらい浸水するのかを予測する際、PLATEAUの高さ情報が役に立ちます。

高さ情報を利用した浸水シミュレーションを行うことで、垂直避難が可能な建物の可視化や防災計画の立案が可能です。また、土砂災害が発生した際に家屋の被害状況のシミュレーションも可能で、被害状況を複数のパターンに分けて被災した住居の検知ができることも確認されています。

災害によって発生した災害廃棄物量のシミュレーションにもPLATEAUの3D都市モデルが役立てられます。シミュレーションを実施した横浜市では、災害廃棄物の仮置き場候補地が160箇所必要であることが明らかとなり、他の区との連携が必要であるとの結果を得ました。

このように、PLATEAUを活用したシミュレーションによって、従来よりも詳細な結果を得られる点が大きな特徴です。

4-2.ドローンの飛行シミュレーション

引用:PLATEAU

PLATEAUの3D都市モデルは、ドローンの飛行ルートをシミュレーションする場合にも役立てられます。ドローンを用いた取り組みは年々増えてきており、2022年には都市部での目視外飛行が可能になるなど、社会実装が進んでいます。

都市部でのドローン飛行を行う場合、高層ビルが立ち並ぶエリアを安全に飛行できるのか確認が必要です。実際に行われた検証では、PLATEAUの3D都市モデルを活用したフライトシミュレーションシステムを開発し、実際に現地調査を行わずに飛行ルートの構築が可能か検証しました。

検証の結果、シミュレーターシステムを用いることでの移動費や人件費といったコストの削減、準備にかかる時間の短縮が可能であることがわかりました。また、建物の詳細な情報を表示することにより、荷主やドローン操縦者に対してルートをわかりやすく示し、オペレーションの円滑化が期待できます。

今後、物流や災害時の物資輸送といった用途にドローンが活用される際、シミュレーションで得たデータや経験が活かされるでしょう。

4-3.XRを活用したバスツアー

引用:PLATEAU

PLATEAUはさまざまな用途に活用されていますが、観光分野においても力を発揮します。

横浜市で過去に行われた取り組みでは、3D都市モデルをベースとした横浜・みなとみらいエリアでのXRコンテンツを活用したバスツアーを実施しました。

バスツアーではヘッドマウントデバイスを着用し、2021年1月〜2022年1月に行われた定期運行ツアーを通してサービス価値がどのくらいあるのかを検証。検証の結果、ツアーの予約率は9割近くとなり、XRを活用した観光コンテンツの注目度が高いものであることを確認しました。

実証実験を通して、3D都市モデルデータと高精度三次元点群地図データとの位置合わせにより、XR映像内のバーチャル空間データとしての利用が可能。また、世界観にマッチしたテクスチャなどの演出を行うと、映像の制作コストを削減しただけでなく、より没入感のある体験につながります。

4-4.まち歩き体験

引用:PLATEAU

インターネット上でお買い物をする際、ECサイトへアクセスして気になった商品を見つけた後、購入ページへ進むといった一方通行的な流れが一般的です。

しかし、PLATEAUを活用することで、バーチャル空間上に実在する店舗を再現し現実世界と同じようにお買い物を楽しむことができます。店舗の他にも周辺環境も再現し、アバターを用いた「まち歩き体験」も可能に。アバター同士の交流もできるなど、仮想空間内での楽しみ方はさまざまです。

実際に体験したユーザーからも、バーチャル空間内でまち歩き体験により、実際の街も歩いてみたいといった声や、アバターを用いた接客を受けたことで、実際の店舗と同じような安心感を得たとの感想が寄せられました。

バーチャル空間によるまち歩き体験を通して、インバウンド事業の活性化にもつなげられる可能性もあるでしょう。

5.まとめ

PLATEAUとGoogle Earthは一見すると同じようなプラットフォームにも見えますが、PLATEAUはオープンデータで誰でも利用できるほか、商用利用も可能です。一方のGoogle Earthは商用利用は原則認められておらず、Googleへ問い合わせる必要があります。

また、PLATEAUには築年数や用途などの建物に関する情報が付加されている点もGoogle Earthとの違いです。3D都市モデルを用いたシミュレーションを行う際は、詳細な情報が得られるPLATEAUを利用してみてはいかがでしょうか。

メタバースtipsを運営しているリプロネクストは、ビジネスにおけるメタバースの活用に関して企画から開発までをサポートしています。

「PLATEAU」を活用したメタバース/VR/ARなどご検討の際は、無料相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

メタバースの種類 一覧に戻る

メタバースについての質問を記事として回答しています

メタバースをビジネスで活用する上での悩みなどありましたらお気軽にご質問ください。
メタバースtipsは皆さんが使いやすいサイトを目指して日々情報を更新していきます。

質問する