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メタバースの基礎知識

  • 2022/12/15
  • 2024/04/11

メタバースのビジネスに勝機はあるのか?活用メリットと事例を一挙紹介

2021年後半から「メタバース」を耳にする機会が増えていますが、多くの方から「メタバースってビジネスシーンで使えるの?」という質問をいただくので、ここで紹介します。

結論からお伝えすると、メタバースの技術は多くの会社で活用できる可能性がありますので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

目次

1.メタバースとは?

メタバースについての定義は人によって異なりますが、「メタバースtips」での定義を先に紹介しておきます。

メタバースとは、3DCGでアバターが利用できるオンライン空間のことです。

「あつまれどうぶつの森」や「フォートナイト」などの人気ゲームもメタバースと定義しており、メタバースは既に日常に溶け込みつつあります。

2.メタバースが注目されている理由

そもそも「なぜメタバースが注目されているのか?」についても紹介しています。

2-1.Facebookの社名変更

「メタバース」の話題が一気に広まったのは2021年10月にFacebook社が会社名をMetaに変えたことが大きな理由の1つです。

そして、メタバース分野に年間1兆円の投資をしていくと宣言したことで、投資会社やメディアなどが「これからはメタバースの時代だ」と話題作りをしていました。

2-2.大企業がメタバースに投資を進めている

Meta社(旧Facebook社)が年1兆円の投資をする以外に、多くの企業がメタバースへの投資を進めています。

Microsoft、ソニー、ディズニー、キヤノンなど、世界規模の企業がメタバースに投資しているため、数年後にはメタバースが日常生活の一部となるほどに普及している可能性もあります。

2-3.デバイスの進化

近年のデバイスは日々進化しています。

固定電話が携帯電話、携帯電話がスマートフォンになったようにVRヘッドセットもパソコンに接続必須の時代から、今ではワイヤレスで高画質な機器が多数登場しています。

また、AR/VR/MRが体験できるスマートグラスでは、サングラスのように軽くて持ち運びができるようなデバイスも出ており、将来はVRヘッドセットがスマートフォンのように普及している未来もあり得るでしょう。

2-4.人口減少によるマーケットの低下

「メタバースは良さそうだけどウチの業界は関係ない」と感じている方も多いと思いますが、ほとんどの業界で関わる可能性があります。

その理由は「人口減少」にあります。

人口減少が進むことで、当然ですが日本全体の消費量や買い物に行く時間、働く人数も減ります。
単純に人が減るということは、日本経済が縮小し続けることに繋がります。

この状況の中でメタバースを活用することで、実際にその場に行かなくてもコミュニケーションがとれたり、メタバース空間で生活する人が増え、新たな経済圏が生まれて消費活動が向上していく可能性があります。

3.メタバースにビジネスチャンスはあるのか

メタバースにビジネスチャンスがあるのか?について紹介していきます。
「言葉はよく聞くけど、売上は上がるの?費用対効果あるの?」と思う方が多いですが、新しいテクノロジーが出た際にすぐに結論を求めるのは、機会損失をしてしまうリスクがあります。

確かにメタバースという言葉の認知度に対し、導入企業やメタバースの成功事例を目にする機会は少なく、全国のどの企業も試行錯誤をしています。

ただ、新しいテクノロジーが普及していくには段階があります。

例えば、今は多くの人が使っているスマートフォンですが、過去に遡ると各家庭にあった黒電話からはじまり、それがショルダー型の大きな携帯電話、ポケベル、ガラケー、そしてスマートフォンになるまで様々な試行錯誤がありました。

最初の携帯電話がショルダー型だった頃、「あんなの流行らない」と言っていた人は多いと思いますし、現にスマートフォンが出た当初も「ガラケーの方が文字が打ちやすい」と言って、手に取らなかった人が多くいました。

振り返るとスマートフォン登場の初期段階で、ビジネスへの活用方法を考えていたら大きなチャンスがあったと思います。

メタバースに話を戻すと、スマートフォンが出た当時と現在のメタバースは同じようなフェーズです。
知名度は上がりつつありますが「HMD(ヘッドマウントディスプレイ)が使いにくい」や「現実世界には勝てない」と言っている人が周りにいる今だからこそビジネスチャンスがある状態と言えるでしょう。

4.メタバースをビジネスで利用するメリット

メタバースの活用メリットについて触れていきます。メタバースのメリットは基本的な部分で3つあります。

4-1.物理的空間からの回避

メタバース空間はオンラインに接続ができれば、いつ・どこからでも参加ができます。

例えば「行きたいイベントがあったけど遠方だから参加ができない」「お店で買い物したかったけど営業時間に間に合わない」など物理的に困難で諦めていたことが、メタバースを活用すれば叶えられます。

4-2.仮想空間を実現

メタバース空間には大きく分けて2種類あります。

1つは現実空間に似せた状態をつくること。現実にかなり近い3D空間で「デジタルツイン」と表現したりします。

そしてもう1つが、現実にはない仮想空間です。例えば、通常なら体験できない宇宙や深海などもメタバースなら表現できます。

ニーズに合わせて上記のどちらも3DCG空間として制作できるのが、メタバースの魅力です。

4-3.他者と気軽にコミュニケーションがとれる

物理的空間からの回避や仮想空間の実現はVRでもできますが、メタバースで大きく変わったのがコミュニケーションです。

メタバースでは、アバターを通してチャットや音声でコミュニケーションをとることができるため、社員や友人同士で顔を合わせているように会話することが可能になりました。

その他.ログデータの取得ができる

もう一つメタバースのメリットとして、ログデータの取得があります。

【その他】として紹介している理由は、ログデータの取得はメタバース全体のメリットではなく、一部の会社が独自の開発で実現しているからです。

メタバースtipsを運営している株式会社リプロネクストの場合、特定のプラットフォームに限りますが、メタバース空間内でユーザーがどこを歩いたかのログデータをヒートマップとして表示することが可能です。


このログデータを活用することで、メタバース空間に仮想店舗を作り、試作品を設置して反応を分析することでき、実際の店舗運営・商品開発に反映させることができます。

5.メタバースのビジネス活用シーン

ここからはビジネスでメタバースを活用できる場面や事例を紹介していきます。

5-1.バーチャル店舗・バーチャルショッピング

バーチャル店舗・バーチャルショッピングは、メタバースの活用メリットが3つあります。

1.遠方のお客様に店舗の雰囲気を知ってもらえる

首都圏のみの店舗だと地方から来るのが難しい場合がありますが、メタバース上で店舗を持つことで遠方のお客様にもお店の雰囲気を伝えることができ、アバターによる接客も実現可能です。

2.店舗スペースを気にせず商品を陳列できる

実在する店舗だと展示スペースが限られていますが、メタバース空間であれば店舗の拡張が自在です。さらに、店舗にこだわらず、利用シーンの空間を表現して商品を展示することもできます。

3.新商品紹介・プロモーション

新商品の紹介をメタバース空間で実施することで、情報を届けるだけでなく、商品を試してもらうモニター体験会を行うこともできます。

5-2.アパレル販売

アパレルの分野では実際にある商品の販売だけでなく、メタバース空間で着用するアバターの服をブランドとして展開する動きも出てきています。

メタバース空間での滞在時間が伸びるにつれ、ファッションを楽しむ人も増えていき、アバターを自分好みにカスタムするために購入者が増えていく可能性も十分にあります。

5-3.オンライン営業ツール

製造業など設備や技術力を見せることが成約率のアップにつながる場合、メタバース空間を活用した営業活動も可能です。

メタバース空間に工場を再現しお客様にアバターとして入ってもらうことで、工場内を説明しながら歩き回ることができます。

5-4.採用・研修ツール

会社のオフィスや仕事現場をメタバースで再現することで、採用活動や研修ツールとしての活用が可能です。

例えば、建設会社で全国に現場があった場合、入社を検討している人や新入社員に現場紹介をしようとすると、時間もお金もかかってしまいます。

最終的には現場に連れていくとしても、基礎情報を伝えるにはメタバース空間で代用できる可能性があります。

5-5.観光・旅行

観光地をメタバースで再現することで、旅行先を選ぶ際に疑似体験を届けることができます。
近年の旅行者は、事前に旅先の観光・宿泊先・飲食などの情報をSNSや口コミで調べる傾向にあるため、さらにリアルな情報をメタバースで伝えることが誘客に繋がる可能性があります。

また、メタバース上にその土地の魅力・文化・雰囲気を再現し、「メタバース旅行」という旅のスタイルも実現できるでしょう。

5-6.住宅・不動産

住宅選びをメタバース上で行う事例も出ています。
「住宅は実際に住む場所なので、メタバースにはならない」という話もあります。最終的には実物の商品(家)を見てから契約になると思いますが、その前段階の情報収集という点では活用の可能性があります。

特に「家を建てる時期は決めていないけど情報収集をしたい」という際に、アバターで気軽に話すことができるメリットは大きいです。

最近は、複数の住宅会社をまとめた住宅系Webプラットフォームが増えていますが、そのメタバース版だと思っていただくと近いでしょう。

少し角度を変えると、実際の住宅ではなく、メタバース空間内の土地を売買するという動きも出ています。メタバース空間を利用する人が増えると空間の価値が上がり、人が集まる場所や著名人が持っている家の近くに土地を持ちたいというニーズが高まります。

同じ広さの土地なのに首都圏は高く、地方は安いというのは、人気があるかどうかが反映されているので、同じようなことが仮想空間でも起きる可能性が充分にあります。

5-7.大学・専門学校

オープンキャンパスや学園祭、授業をメタバースで実施するなど、教育機関の活用の幅は広いです。

遠方の学生や進学先を検討中の学生に向けて、まずは大学・専門学校の雰囲気をカジュアルに体験してもらうだけでも、認知・集客に繋がります。

5-8.デジタルツイン

デジタルツインを活用することで、建物を建てる前にメタバースで試すことができたり、災害時にどれくらいの被害があるのかを予測することができます。

また、旅行・移住先を調べる際にデジタルツインで事前に体験してもらうという活用方法もあります。

6.メタバースをビジネス利用する上で考えたい3つのポイント

最後に「メタバースをビジネスで利用したい」という方に、押さえていただきたい3つのポイントを紹介します。せっかく作ったのに誰も使わないということがないよう、事前に確認しましょう。

6-1.目的・用途

メタバースに限ったことではありませんが、事前に目的や用途を決めておくことが大切です。

など、事前に決めておくことで、ターゲットやプラットフォームまでスムーズに進めやすくなるでしょう。

6-2.本当にメタバースが良いのか?

メタバースのメリットは、3DCG空間でアバターを通してコミュニケーションがとれることです。
例えば「社内で資料を共有しながら数人で会議したい」というニーズであれば、Zoomなどのオンライン会議ツールの方が便利でしょう。

話題づくりとして使ってみたい。というのも一つの手ですが、せっかくメタバースを検討するのであれば、活用メリットを意識して導入するのがおすすめです。

6-3.プラットフォーム

メタバースは「どういった空間をつくるか」を考える方が多いですが、それと同時にプラットフォームを決めておくことがおすすめです。

例えば、ファミリー層に自宅で体験してほしいと思っているのにVRヘッドセットが必要なプラットフォームを選んでしまったり、少人数にリッチな体験をしてほしいのにクオリティが低かったりすると機会損失に繋がりかねません。

可能であれば企画段階で複数のプラットフォームに対応ができるメタバース開発会社に入ってもらい、方向性を決めていくと安心です。

7.まとめ

メタバースをビジネスで導入するメリットや活用事例を紹介しましたが、まだまだ導入初期段階で、iPhoneが発売された当初と状況としては似ています。

「なぜiPhoneが発売された時にすぐ買わなかったんだろう」と思った方も多いと思いますが、数年後にメタバースも同じ状況にある可能性があります。

まずは、メタバースを体験してみたりメタバース開発会社に「自社の場合、どんなメリットがあるのか?」を聞いてみたりすることから始めてもよいでしょう。

メタバースtipsを運営しているリプロネクストでは、法人・自治体向けメタバースについて企画・プラットフォーム選びから開発までを一貫してサポートしています。「こんなメタバースは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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