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メタバースの基礎知識

  • 2024/12/05

メタバースの進化論。今後どのように世の中を変えていくのか?

近年、技術発展により急速に認知・進化が進むメタバースは、さまざまなシーンで活用されるようになりました。例えば、エンタメや教育、医療、そしてビジネスにも広く活用されています。今後、メタバースはどのように世の中を変えていくのでしょうか。ここでは、メタバースの進化論について解説します。


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目次

メタバースとは

メタバースは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間のことです。ユーザーがアバターを通じてこの空間に参加し、他のユーザーと交流したり、さまざまな活動を行ったりできます。メタバースは現実世界とは異なる独自のルールや経済圏を持ち、没入感のある体験を提供することが可能です。ここでは、メタバースの特徴と現実世界との違い、できることを紹介します。

メタバースの特徴

メタバースにはいくつかの特徴があります。まず、ユーザーはいつでもアクセスできる環境が整っています。また、3DCGで表現された空間は没入感が高く、ユーザーはリアルな体験ができる点も特徴です。

さらに、メタバース内では独自の経済圏が形成されており、NFTや仮想通貨を用いた取引が行われています。多言語対応も進んでおり、国や文化を越えたコミュニケーションが可能です。そして、ユーザーはアバターを使って自分自身を表現し、さまざまな活動に参加できます。

現実世界とメタバースの違い

メタバースと現実世界には明確な違いがあります。まず、物理的な制約から解放されているため、ユーザーは瞬時に場所を移動することや重力を無視した行動が可能です。

また、アイデンティティの面でも大きな違いがあります。現実世界では外見や属性の変更は難しいですが、メタバースでは自由にアバターをカスタマイズできるのが特徴です。経済システムも異なり、メタバース内では独自の取引が行われています。さらにコミュニケーションスタイルも変わり、アバターを通じてより豊かな感情表現ができるようになっています。

メタバースでできること

メタバースでは多様な活動が可能で、例えば、仮想オフィスでのミーティングや共同作業が行えます。また、コンサートや展示会などのイベントに参加することも可能です。

さらに、教育や学習の場としても利用されており、講義や体験型学習が行われています。また、デジタルアートの制作や販売といった創作活動も盛んなほか、現実世界の制約を超えた観光体験も楽しめます。

メタバースの市場規模

メタバースの市場規模は、国内外で急速な成長が予測されています。ここでは、国内外のメタバースの市場規模を確認しておきましょう。

日本の市場規模

株式会社矢野経済研究所の調査によると、日本国内のメタバース市場規模は2021年に744億円、2022年には1,825億円に達すると予想されていました。近年、日本のメタバース市場は主に企業向けプラットフォームが中心で、消費者向けサービスの収益化はまだ進んでいない状況です。

総務省が発表した「令和6年度情報通信白書」では、2030年までに世界のメタバース市場規模が5,078億ドル(76兆1700億円:1ドル150円換算)まで拡大すると予想されています。この成長に伴い、日本市場も大きく拡大すると考えられるでしょう。

海外の市場規模

世界的なメタバース市場の規模は、2023年時点で839億ドル(約12.6兆円)と推定されています。市場調査会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーによると、2022年時点での市場規模は28兆8,000億円〜43兆2,000億円と推計されています。

なお、将来の予測については、マッキンゼー・アンド・カンパニーが、2030年までに全世界で約720兆円に達する可能性があると予測しています。一方、リサーチステーション合同会社の調査レポートによると、2030年までに1兆3,034億ドル(約195兆円)に達し、年平均成長率は48.0%になると予測されています。

業界別の2030年におけるメタバース市場規模予測は、以下の通りです。

以上の予測から、メタバース市場は今後急速に拡大し、さまざまな産業分野に大きな影響を与えると考えられるでしょう。

メタバースの市場規模が拡大する理由

メタバースの市場規模が急速に拡大している背景には、複数の要因が相互に作用しています。ここでは、メタバースの市場規模が拡大する理由を紹介します。

技術の進歩と普及

メタバース市場の成長を支える最も重要な理由の1つが、関連技術の飛躍的な進歩です。VR/AR技術の進化により、より没入感の高い仮想体験が可能になっています。

また、5Gネットワークの普及によって、大容量のデータをリアルタイムで処理できるようになり、メタバース内でのスムーズな交流が実現できるようになりました。

デジタル化の加速

新型コロナウイルスのパンデミックは、社会全体のデジタル化を加速させました。リモートワークやオンライン教育の普及により、仮想空間でのコミュニケーションやコラボレーションの需要が増えています。

多くの企業が社内会議やバーチャル展示会、オンラインセミナーなどをメタバース上で開催するようになり、これが市場拡大の大きな推進力となっています。

エンターテインメント産業の変革

ゲーム業界はメタバース市場の中でも、特に成長が著しい分野です。VRゲームの市場シェアは急速に拡大しており、2025年までには全体の25%を占めると予測されています。

また、バーチャルYouTuberやVRイベントなど、新しい形のデジタルエンターテインメントも注目を集めている状況です。

大手企業の積極的投資

FacebookがMetaに社名変更したことに象徴されるように、大手テクノロジー企業がメタバース市場に積極的に投資しています。MetaのCEO、Mark Zuckerbergは今後10年間で1,000億ドル以上を投資する計画を発表しており、これが市場全体の成長を牽引しています。

多様な産業への応用

メタバースは単なるエンターテインメントの場にとどまらず、ビジネス、教育、医療など、さまざまな分野に浸透しつつあります。例えば、企業は仮想オフィスを設置し、グローバルなチームコラボレーションを実現しました。

一方、教育機関はVR技術を活用した没入型学習体験を提供し始めています。

経済活動の場としての成長

メタバース内での経済活動も活発化しています。デジタル商品の販売やNFTを活用した取引、仮想通貨の利用など、新たな経済圏が形成されつつあります。これにより、広告やeコマースなど、従来のビジネスモデルの拡張や新たなビジネス機会の創出が期待されています。

メタバースは今後どのように発展するのか?

メタバースの進化は、現在の黎明期から今後数十年にわたって大きな変革を遂げると考えられています。この進化は主に三つのフェーズに分けられます。以下で、各フェーズの内容について確認しておきましょう。

黎明期(2025年まで)

2025年までのメタバース黎明期においては、メタバースを構成する技術が進化し、社会的ニーズが高まることで、一般ユーザーの認知が広まります。特に近年、VRデバイスの低価格化や小型化が進み、より多くの人々が利用できるようになりました。

また、リモートコミュニケーションの需要が増加し、メタバースの利用が拡大している状況です。ただし黎明期では、主にコアユーザーであるゲーマーが中心となり、市場はデバイスやゲームタイトルにフォーカスされます。

普及期(2025年〜2030年)

2025年~2030年のメタバース普及機では、要素技術のさらなる進化とサービスの充実により、メタバースが急速に人々の日常生活に浸透していくことが予想されます。VRやARデバイスはさらに小型化・軽量化され、長時間使用が可能になることで、多様な活動がメタバース上で行われるようになるでしょう。

またデジタルアセットの価値も向上し、メタバース内での広告価値も増加します。普及期には、メタバースを利用した新しいビジネスモデルやサービスが次々と登場するでしょう。

定着期(2030年〜)

2030年以降はメタバースの定着期であり、要素技術が成熟し、メタバース空間へのアクセスに関する問題が解決される見込みです。老若男女を問わず、多くの人々が日常的にメタバースで活動するようになり、消費者向けサービスも充実するでしょう。

企業は業務プロセスにメタバースを組み込み、教育や研修を通じて新しい形態の学習を提供するようになります。また、製造業などさまざまな業界でメタバースが活用されるようになり、新たな経済圏や生活様式が形成されていくでしょう。

メタバース普及のためのポイント

メタバースの普及には、いくつかの重要なポイントがあります。以下で、主な要素を解説します。

技術的要素

技術的要素は、メタバースの普及に欠かせない要素です。

VRデバイスの性能向上

メタバースの普及には、VRデバイスの性能とユーザーエクスペリエンスの向上が不可欠です。現在のVRゴーグルは長時間使用すると体への負荷が大きいため、デバイスの小型化・軽量化が進めば、日常生活でより長く使用できるようになります。

将来的にサングラス程度のサイズになれば、リアルとバーチャルの融合がさらに進むでしょう。

VRデバイスの低価格化

VRデバイスの低価格化も普及に向けた重要な要素です。より多くの人々が利用しやすい価格帯になることで、メタバースの利用者が増加すると考えられます。

コンテンツとコミュニケーション

コンテンツの拡充とバーチャル空間におけるコミュニケーションの活性化も、メタバースの普及には不可欠な要素です。

キラーコンテンツの登場

メタバースの普及には、多くの人々を引きつけるキラーコンテンツの存在が重要です。現在はVRゲームが中心ですが、ゲーム以外のコミュニケーション、エンターテイメント、ビジネスなどの分野で魅力的なコンテンツが登場すれば、メタバースの急速な普及につながるでしょう。

アバターを介したコミュニケーションの定着

メタバース上でのアバターを通じたコミュニケーションが一般的になることも重要です。ユーザーがアバター姿の他者と対面しているような感覚を得られるようになれば、多くのリモートコミュニケーションがメタバースに移行する可能性があります。

人材と法整備

メタバースの開発を担う人材育成や、周辺の法整備も重要な要素です。

人材育成

メタバースの発展には、関連する人材の育成が不可欠です。特に、メタバース上のコンテンツを作成するクリエイターの育成が重要とされています。3Dコンテンツを制作し、ユーザーを魅了できるクリエイターの存在が、メタバースの体験価値を高めることにつながるでしょう。

法整備

メタバースの普及に伴い、適切な法整備も必要となります。デジタル空間での取引や知的財産権の保護など、新たな課題に対応できる法的枠組みの構築が必要です。

社会的受容

最後に、メタバースが社会全般に受け入れられることで、さらに普及が進みます。

マス層への浸透

メタバースが広く普及するためには、ゲーム好きの若者層だけでなく、一般のマス層にも受け入れられる必要があります。日常生活やビジネスでの実用的な活用方法が見出されることで、より多くの人々がメタバースを利用するようになるでしょう。

セキュリティとプライバシーの確保

メタバース上でのセキュリティとプライバシーの確保も重要な課題です。ユーザーが安心して利用できる環境を整えることで、メタバースへの信頼性が高まり、普及が促進されると予想されます。

まとめ

メタバースは、3次元の仮想空間を活用し、エンタメ、教育、ビジネスなどさまざまな分野で注目を集めています。独自の経済圏やコミュニケーションの可能性を持つこの技術は、VR・ARや5Gの進化により、今後さらに普及が進むと予想されています。

黎明期から普及期を経て定着期に向かう中、VRデバイスの低価格化や法整備、キラーコンテンツの登場が鍵となります。メタバースは多様な産業を変革し、新たな生活様式を創出する可能性を秘めています。

リプロネクストは、メタバース開発やXRコンテンツ制作を専門とする「リアルを届けるWebマーケティング企業」です。自治体や法人向けに、ビジネス活用の企画からプラットフォーム選定、開発まで一貫してサポートしています。

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