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メタバースの基礎知識

  • 2023/08/16

PLATEAU(プラトー)とは?メリットや活用事例を紹介

近年、PLATEAUと呼ばれるプラットフォームが、地方自治体や民間企業などから注目を集めています。都市計画や災害シミュレーションなど、さまざまな取り組みに活用しており、地域が抱える課題を解決するためのツールとして使用が可能です。

今回は、PLATEAUのメリットや活用事例を通して、どのような使い方ができるのかを紹介します。

「PLATEAUでは何ができるのだろう?」
「実際にPLATEAUを使った事例が知りたい」
上記のようにお考えの方は、ぜひご覧ください。

目次

1.PLATEAU(プラトー)とは

PLATEAUとは、国土交通省が主導している3D都市モデルの整備・活用を目的としたオープンデータ化プロジェクトです。3D都市モデルデータをオープンデータとして公開しており、商用利用も可能。

誰でも自由に活用できるほか、建物の属性情報も把握できます。そのため、都市計画や災害対策といった地域が抱える課題解決のツールとして利用が可能です。

2.PLATEAU(プラトー)のメリット

ここでは、以下のPLATEAUのメリットについて紹介します。

2-1.土地ごとのシミュレーションや分析が可能

PLATEAUでは、都市全体を通して土地の分析やシミュレーションが可能です。建物の高さや土地の起伏などを分析し、防災計画の立案や防犯対策の構築に活かすことができます。

近年大雨や地震などの自然災害が増えており、洪水や津波による被害を想定した上での対策が重要となっています。その際にPLATEAUを活用したシミュレーションを行うことで、災害時の避難場所の選定や避難ルートの設定などが可能です。

2-2.車の走行ルートやドローンの飛行ルートの実験や検証ができる

PLATEAUの利用で、車の交通ルートや街中でドローンを飛行させる際の安全なルートを構築するための実験にも活用できます。

実際に車両を走らせてルートの構築を図る際に、安全性を確保した上で走行できるか事前にPLATEAUを利用して実験や検証が可能。また、工事を行う場合でも工事車両の交通量を分析して、適切な量の車両を移動させることもできます。

2-3.建築物の情報が把握できる

PLATEAUで表示される建物の3Dデータには、都市計画基礎調査で収集されたデータをもとに築年数や面積、用途などの属性情報が入っています。また、属性情報は建物ごとにインプットされています。

建物に付与されているデータを活用し、コンクリートなどの遮蔽物による電波の減衰度合いや窓ガラスが太陽光をどれだけ反射するかといった実験も可能です。

3.PLATEAU(プラトー)の表現レベルはLODにより異なる

PLATEAUで表示される3D都市モデルの表現レベルは、LOD(Level of Details)と呼ばれるもので設定されています。LOD(ロッド)とは、3D都市モデル内の地物の詳細度を表したもので、LOD0からLOD4まで定義づけされています。

LOD0は平面状に投影され、高さ情報はありません。LOD1以降から高さ情報が加わり、建物ごとの高さの違いが把握できる形となっています。

LOD1は建物の箱モデルのみの情報で詳細度は低いです。しかし、LOD2では建物の壁や屋根を再現し、LOD3では窓や扉といった外構が、LOD4では建物の内装まで再現できるようになっています。

レベルが上がるにつれて建物が詳細に表現されていくため、PLATEAUを利用する際に活用するデータがどのレベルなのか確認する必要があります。

4.各自治体によるPLATEAUの活用事例5選

PLATEAUが導入されてから、これまで多くの自治体の取り組みに活用されてきました。ここでは以下の自治体によるPLATEAUの活用事例を紹介します。

4-1.東京都千代田区

千代田区 排熱状況イメージ

引用:PLATEAU

近年、気候変動による気温上昇に加えて、オフィスビルからの排熱によるヒートアイランド現象での高温化が都市開発における課題となっています。そのため、千代田区の3D都市モデルを活用してヒートアイランド現象の影響を分析しました。

日差しの強い日時や風速、風向きなどを詳細に設定し、街路樹を用いた緑化や歩道の保水性舗装を施したシミュレーションを実施。その結果、対象エリアの60%で地表面の温度の低下、地表面から1.5mの高さでは70%のエリアで温度の低下が見られました。また、ドライミストの設置により地表面の温度が最大2.3度低下したことも判明しました。

この活動を通して、効率的にヒートアイランド対策の効果検証を行い、最適な施策の導入が可能となります。

4-2.神奈川県横浜市

横浜 XRツアーイメージ

引用:PLATEAU

横浜市では、3D都市モデルをベースにXRコンテンツを活用した観光バスツアーを実施。頭にヘッドマウントディスプレイを装着し、映像内に未来都市や海底都市といったバーチャル空間を映し出し、非日常的な体験を提供しました。

2021年12月から2022年1月までの2ヶ月間で予約率は9割近くを達成。380名ほどが参加したことで、XRを活用した観光コンテンツの注目度が高い結果となりました。また、3D都市モデルデータと高精度の三次元点群地図データが、バーチャル空間データとして利用できた点も今回の取り組みにおいて大きな収穫でした。

天候不良や機器の接触不良など課題もあったものの、解消されればXR体験のさらなる満足度の向上につなげられるでしょう。

4-3.沖縄県那覇市

那覇市 人流解析イメージ

引用:PLATEAU

那覇市では国際通りを対象エリアとして、AI画像解析技術とWi-Fiパケットセンサーの併用で通行者の数や年齢、性別といった属性情報の把握を行いました。

今回の実験では、平日と休日で歩行者の通行量がピークとなる時間帯が異なるほか、歩行者の属性の傾向も時間帯によって違うことが明らかに。実験期間中に新型コロナによる緊急事態宣言が発令されましたが、発令後は20時以降の歩行者数の減少が見られました。そのほか、日別の通行者数が右肩下がりとなったなど、今回活用した技術で人流や施策の効果が得られることがわかりました。

実験で用いられた技術は、都市の混雑回避のための施策に活かせることや、特定のターゲットに向けた地域活性化施策にもつなげられます。

4-4.福岡県北九州市

北九州市 建物イメージ

引用:PLATEAU

北九州市が行った実験では、Wi-Fiと4G/LTEといった異なる電波を用いて測定エリアの人数を予測。予測結果の分析によって、電波を活用した人流モニタリング技術の確立を目指しました。

Wi-Fiと4G/LTEそれぞれの電波を解析する機器を用いて実験を行った結果、フロア別の滞留人数の把握に成功。また3D都市モデル上に結果を重ねることで、滞留人数を立体的に可視化することにも成功しました。

この実験を通して、測定結果を人数カウントに変換する作業に工数がかかることがわかりました。そのため、今後技術を横展開する際に、計測後の処理を効率的に行えることが求められます。

4-5.岐阜県岐阜市

岐阜市 街中イメージ

引用:PLATEAU

岐阜市では健康寿命を伸ばすことを課題としています。そのため、街中を移動する際に気軽にウォーキングができるよう、3D都市モデルに組み込まれている詳細な道路モデルやユーザーの属性情報を活用したアプリの開発を実施しました。

アプリはどのデバイスでも使用できるよう、Webアプリケーションとして開発。地図上にスタートとゴールを設定するとコースを表示してくれる「レコメンド機能」や、ウォーキング後の結果を採点する「フィードバック機能」が搭載されています。

アプリの完成後、実際に岐阜市内に住む人に使用してもらいアンケートを実施。そのほか、イベントを通してアプリを体験する機会を設けました。検証の結果、幅広い年齢層からアプリに対する肯定的な意見が得られ、イベント参加者の約70%からウォーキングへの意欲向上につながったとの回答が得られました。

4-6.青森県むつ市

むつ市 地図イメージ

引用:むつ市

むつ市では3D都市モデルを活用して建物を用途別に色分けしたことで、むつ市内の状況をわかりやすくしました。色分けによって釜臥山方面から市街地を眺めても、住宅地や市内の中心部がどの位置にあるかが一目で可視化できるようになっています。

さらに、災害リスクの可視化にもPLATEAUを活用。PLATEAUを活用する前は津波や洪水による浸水想定の高さを割り出す際に、平面図を用いることしかできませんでした。しかし、3D都市モデルの活用で建物を立体的に表示できるため、建物がどこまで浸水するのか予測が容易に。

土砂災害も同様に、建物のデータと土砂災害データを重ね合わせることで、詳細な被害の想定が可能となりました。このように、さまざまな災害リスクに向けた対策を講じる際にも、PLATEAUは大きな役割を持つことができます。

5.まとめ

PLATEAUは建物一つ一つに属性情報が詳細に付与されている点が魅力です。都市計画や災害シミュレーションといったさまざまな用途に利用可能です。

PLATEAUを活用した取り組みは全国的に広がりを見せています。現在は自治体による活用が目立ちますが、今後は民間企業にも活用の機会が増えていくことでしょう。

メタバースtipsを運営しているリプロネクストは、ビジネスにおけるメタバースの活用に関して企画から開発までをサポートしています。

「PLATEAU」を活用したメタバース/VR/ARなどご検討の際は、無料相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

6.PLATEAU(プラトー)についてよくある質問

6-1.PLATEAU(プラトー)を活用した開発の依頼は可能ですか?

PlATEAUを活用して、3D都市モデルとXR技術を組み合わせたシステムを開発している企業への依頼が可能です。

6-2.PLATEAU(プラトー)に掲載されている都市はどこですか?

2023年8月現在、PLATEAUには全部で117都市の3D都市モデルのオープンデータが公開されています。

データを閲覧する場合は「G空間情報センター」のホームページでダウンロード可能です。

北海道室蘭市北海道札幌市青森県むつ市岩手県盛岡市宮城県仙台市福島県南相馬市福島県郡山市福島県いわき市福島県白河市
茨城県つくば市茨城県鉾田市栃木県宇都宮市群馬県桐生市群馬県館林市埼玉県戸田市埼玉県蓮田市埼玉県さいたま市埼玉県熊谷市
埼玉県新座市埼玉県毛呂山市千葉県八千代市千葉県茂原市千葉県柏市東京都23区東京都西東京市東京都八王子市東京都東村山市
神奈川県横浜市神奈川県川崎市神奈川県相模原市神奈川県横須賀市神奈川県箱根氏新潟県新潟市石川県金沢市石川県加賀市山梨県甲府市
長野県佐久市長野県松本市長野県岡谷市長野県伊那市長野県茅野市岐阜県岐阜市静岡県伊豆の国市静岡県熱海市静岡県三島市
静岡県藤枝市静岡県伊豆市静岡県富士市静岡県御前崎市静岡県焼津市静岡県吉田町静岡県湖西市静岡県富士宮市静岡県伊東市
静岡県袋井市静岡県東伊豆市静岡県磐田市静岡県森町静岡県小山町静岡県御殿場市静岡県牧之原町静岡県下田市静岡県静岡市
静岡県裾野市静岡県長泉町静岡県函南町静岡県清水町静岡県河津市静岡県沼津市静岡県掛川市静岡県菊川市愛知県春日井市
愛知県日進市愛知県豊川市愛知県名古屋市愛知県岡崎市愛知県津島市愛知県安城市三重県熊野市三重県四日市市京都府京都市
大阪府柏原市大阪府河内長野市大阪府堺市大阪府大阪市大阪府豊中市大阪府池田市大阪府高槻市大阪府摂津市大阪府忠岡市
兵庫県朝来市兵庫県加古川市和歌山県和歌山市鳥取県鳥取市広島県府中市広島県広島市広島県呉市広島県福山市香川県高松市
愛媛県松山市福岡県うきは市福岡県福岡市福岡県北九州市福岡県久留米市福岡県飯塚市福岡県宗像市佐賀県武雄市佐賀県小城市
佐賀県大町町佐賀県江北市佐賀県白石町熊本県熊本市熊本県荒尾市熊本県玉名市熊本県益城町大分県日田市沖縄県那覇市

6-3.PLATEAU(プラトー)とGoogle Earthの違いは何ですか?

Google Earthは「ジオメトリモデル」と呼ばれる地図データを使用しており、標高値をポイントでとった上でジオメトリを形成していきます。この方法では、起伏や建物の色味は再現できるものの、地面と建物との区別がつけられないといったデメリットがあります。

PLATEAU内に付与されている3D都市モデルデータは、建物や壁を分けられるほか建物ごとに用途や築年数などの属性情報が付与されている点がGoogle Earthとの違いです。

6-4.PLATEAU(プラトー)は商用利用は可能ですか?

PLATEAUで公開されているデータは、国土交通省で定めるルールに則った上であれば商用利用が可能です。

3D都市モデルのデータを利用した場合や編集・加工を行った場合、出典や編集・加工をした旨を記載する必要があるため、注意が必要です。

6-5.PLATEAU(プラトー)のイベントはありますか?

PLATEAUに関するイベントには「PLATEAU AWARD」と呼ばれるイベントが2022年から開催されています。

PLATEAU AWARDは、国土交通省が主催する3D都市モデルの新たな可能性を引き出すことを目的としたアプリ開発コンテストです。応募条件はPLATEAUが提供する3D都市モデルを利用していれば、作品のジャンルは問わず誰でも応募可能です。

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