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メタバースの基礎知識

  • 2024/06/07

Unityの始め方!メタバース空間を作るために必要な基礎知識とは?

インターネット上の仮想空間であるメタバース。
近年、企業や自治体もオリジナルの空間を持つようになり、イベントや展示会、商談会などをメタバース空間で行うなど、その利用方法は広がっています。

実際に体験してみて、「メタバース空間を作ってみたい!」という方に、オススメな制作ツールがUnityです。Unityはプロのゲームクリエイターも使用しているツールでありながら、高度なプログラミング知識が無くても簡単な操作で開発ができ、条件が合えば無料で使用できるため、初心者にも人気があります。

本記事では、メタバース空間を作るためのUnityの始め方、基礎知識、手順、学習方法などをご紹介します。


メタバースtips編集部です。メタバースをビジネスで活用したい人向けの記事を月間20本制作中。メタバースに関わる情報やトレンドを発信しています。
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目次

メタバースとは

メタバースは、「アバター」と呼ばれる自身の分身でコミュニケーションが取れる、インターネット上の「仮想空間」です。有名なものだと「Fortnite」や「どうぶつの森」などがあります。

▶︎▶︎関連記事:メタバースとは?仕組みやメリットなどわかりやすく解説

メタバースは用途や目的に応じた様々な空間があります。メタバース空間を作り始める前に、まずは作りたい空間のイメージを膨らませることが大切です。以下でリプロネクストのおすすめの事例を、3つご紹介します。

自治体

近年、自治体もオリジナルのメタバース空間を持ち、商談会や交流会などのイベントや、展示会、引きこもり相談など、様々な用途で活用しています。

静岡県様「Metaverse SHIZUOKA」 

「Metaverse SHIZUOKA」は、気軽に意見交換や交流ができる新たな拠点として作られました。静岡県を丸ごとスキャンした3次元点群データをベースに構築された、静岡県内8つのエリア・地点を簡単に訪問することができます。

▶︎▶︎「Metaverse SHIZUOKA」の詳細はこちら

大学

大学では、キャンパスをそのまま再現したメタバース空間が活用されています。来場型のオープンキャンパスへの参加が難しい高校生も、パソコンやスマートフォンさえあれば、自宅で好きな時間にキャンパスをみて回ることができます。

新潟工科大学様「新潟工科大学 メタバースオープンキャンパス」

新潟県柏崎市にある新潟工科大学の「メタバースオープンキャンパス」は、キャンパス内の施設を再現したメタバース空間です。イメージキャラクターである「つくっ太郎」になり、新潟工科大学の特徴的な施設や設備を見学できます。

▶︎▶︎「新潟工科大学 メタバースオープンキャンパス」の詳細はこちら

製造業

製造業では、工場見学や、認知拡大などを目的として、メタバース空間が活用されています。実際には危険で見学が難しい工場でも、メタバースなら安全に見学できます。また、オリジナルのメタバースを作ることで、楽しみながら会社や製品を知ってもらうこともできます。

日亜鋼業株式会社様「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」

日亜鋼業株式会社は、製品の認知拡大を目的とした、メタバース上のテーマパーク「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」を開設しました。メタバースでは、製品や最終製品を立体的に表現することで、写真やイラストよりも直感的に伝えられます。

▶︎▶︎「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」の詳細はこちら

Unity(ユニティ)とは

▶︎▶︎出典:Unity公式サイト

Unity (ユニティ)とは、Unity Technologiesが提供するゲームエンジンです。「C#」を主に利用したプログラミングによって、2D・3Dのゲームコンテンツなどを初心者でも簡単に制作できます。画面の見方を覚えてしまえば、直感的にゲーム制作を進めることができます。

Unity はプロの開発現場でも使用されており、世界的に人気な『PokémonGO』や、『FallGuys』もUnity で作られています。Unityについて詳細を知りたい方はこちらのサイトをご覧ください。

▶︎▶︎Unity公式サイト

Unityでできること

Unityはゲーム開発だけでなく、メタバース、アプリ、アニメーション映像作品、VR・ARの開発など様々な開発ができます。Unityはマルチプラットフォーム対応で、一度作成したコンテンツを様々なデバイスやプラットフォームに展開して活用することもできます。また、Unityの「Personal」プランであれば、無料で使用することができます。

「Personal」プランの使用条件は、過去12ヵ月でゲームに関する収入ならびに資金調達が10万ドルを超えないことです。まずは「メタバース空間を作ってみたい!」という方は、ほとんどの場合は無料で使うことができます。

Unityがメタバース開発で使われている5つの理由

Unityがメタバース開発に適している理由は、大きく分けて以下の5つです。 

ここでは、上記の5つについて解説しますので、Unityを活用する際の参考にしてください。

1.メタバース開発に必要なSDKが提供されている

SDK(ソフトウェア開発キット)は、特定のアプリやソフトウェアを作るために必要なプログラムやAPI、サンプルコードなどをパッケージ化したものです。SDKを使うと、初心者でも簡単にアプリやソフトを作ることができます。

様々なメタバースプラットフォームがUnityにSDKを公開しているため、自身が作りたいメタバース空間に合わせたプラットフォームを選びやすいです。

2.優れた3D表現能力

Unityはクオリティの高い3Dモデルやアニメーションを作成できます。

メタバースは、実際にある建物などのリアルな空間から、空の上など非現実的な空間まで、様々な空間開発が求められます。そのため、3D表現力が高く、再現したい空間を表現しやすいUnityはメタバースの開発に適しています。

3.充実したアセット

Unityには充実したアセットストアがあります。アセットストアでは、3Dモデルやテクスチャ、アニメーション、オーディオなど、メタバース空間制作に必要な素材をダウンロードできます。

無料で使用できるアセットも多く、それらを活用することで初心者でも簡単、効率的にメタバース空間を完成させることができます。

4.VR/ARとの親和性

Unityはメタバースと親和性の高い「VR/AR」の開発にも広く利用されています。メタバースは今後、VR/ARで体験することが多くなると予想されています。

そのため、将来的にVR/ARも開発できる環境を一緒に整えることで開発の幅を広げることができるのがメリットです。

例えば、VRゴーグルでメタバースを体験すると、実際にメタバース空間にいるような没入感を感じながら、空間にいる他の人たちとコミュニケーションが取れます。

5.豊富なコミュニティとサポート

Unityは、世界中の開発者から支持されているため、コミュニティが充実しています。コミュニティでは、初心者からプロまで様々なレベルの質問や議論がされています。

初めてメタバース空間を作成する上で、自身では解決できない時に、経験豊富な開発者からの直接的なアドバイスを得られる場があるのは安心です。

Unityを使って開発できる代表的なメタバースプラットフォーム

ここでは、Unityを使ってメタバース開発できる代表的なメタバースプラットフォームを紹介します。プラットフォームごとに特徴が異なるので、作りたい空間のイメージに合うものを選びましょう。

Cluster

▶︎▶︎出典:【公式】clusterサービス紹介ムービー

「Cluster」は、株式会社クラスターが開発・運営するメタバースプラットフォームです。メタバースは海外企業のプラットフォームが多い中、国内企業が運営しているので全て日本語に対応しており、日本人ユーザーも多いのが特徴です。

Clusterの空間内に、渋谷を再現した「バーチャル渋谷」で開催されたハロウィンフェスには、延べ55万人が世界中から参加し話題になりました。

▶︎▶︎Cluster 公式サイトはこちら
▶︎▶︎Cluster Creator Kit ドキュメントはこちら

Spatial

▶︎▶︎出典:Spatial | Discover More

「Spatial」は、リアリティのある空間やアバターが特徴で、現実世界に近いような空間をつくることができるメタバースプラットフォームです。

Spatialの空間内で開催された展示会「日本メタバースEXPO」では、参加者はメタバース内でのセミナーや音楽ライブなどに参加でき、メタバースを体験しながら、理解を深められる展示会となりました。

▶︎▶︎Spatial 公式サイトはこちら
▶︎▶︎Spatial Creator ツールキットはこちら

VRChat

▶︎▶︎出典:VRChat – Create, Share, Play

「VRChat」は、ユーザーが自分でカスタムしたアバターで、他のアバターとのコミュニケーションを楽しめるのが特徴です。

VRChat空間内でサンリオが開催したバーチャルフェス「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」では、参加者たちは推しのキャラクターのライブを見たり、アバター同士の交流を楽しみました。

▶︎▶︎VRChat 公式サイトはこちら
▶︎▶VRチャット マニュアルはこちら

Unityを使ったメタバース開発の始め方と手順

Unityを使ったメタバース開発の始め方と手順を以下で解説します。

Unityを始めるために必要なもの

Unityを利用するためには、以下のものを用意しましょう。

PCが開発に必要なスペックを満たしているかUnity公式サイトで確認します。

1 Unityのアカウント作成

Unityで制作を進めていくには、Unity ID(アカウント)の作成が必要です。Unity公式サイトの右上にある、「人のアイコン」から「Unity IDを作成」をクリックすると、Unity IDの登録画面に移ります。

メールアドレスや名前など、必要事項を入力するとUnity IDを作成できます。登録したメールアドレスにUnityからメールがくるので認証をします。

2 Unity Hubのダウンロード・インストール

認証ができたら、Unity Hubのダウンロード・インストールをします。Unity Hubとは、Unityのダウンロード・インストールや制作中の空間などの管理をするツールのことです。他にもアカウント管理や、チュートリアルのダウンロード、アセットストアへのアクセスなどができます。

まずは、Unity公式サイトのダウンロードページから、Unity Hubをダウンロードします。次に、ダウンロードしたUnity Hubをパソコンにインストールします。

ダウンロードした「Unity HubSetup」をダブルクリックすると、セットアップ画面が開くので、画面の指示に従って進めます。

3 UnityHubの初期設定

Unity Hubを開くことができたら、初期設定をします。

はじめに、左上の「人のアイコン」からサインインをクリックし、先ほど作ったUnity IDのメールアドレスとパスワードを入れるとUnityHubにサインインできます。

「Unity Hubを開きますか?」のようなダイアログが出てきたら、「UnityHubで開く」をクリックすると、自動でUnity Hubの画面に戻ります。左上のユーザーアイコンが変わっていれば、サインインの完了です。

次に、ライセンスの認証を行います。UnityHubの左上にある「歯車マーク」をクリックします。環境設定画面が開くので、左側で「ライセンス」タブを開き、右上のインストールボタンをクリックします。

すると、ライセンスの種類を選択する画面が開きます。「無料のPersonalライセンスを取得」をクリックして、「同意してPersonalのライセンスを取得」を押します。ライセンス画面に「Persona」と表示されていれば完了です。「Persona」ライセンスは、年間の売り上げが10万ドル以内であれば無料で使うことができます。

以上でUnityの初期設定は完了です!

5 作ってみたいプラットフォームのアカウントを作成しプロジェクト開始

Unity Hubの設定が完了したら、作ってみたいメタバースプラットフォームのアカウントを作成し制作を開始します。メタバース空間の制作方法は、プラットフォームによって手順が異なるので、公式サイトに掲載されている手順で進めます。

Unityの基本操作

プロジェクトを新規作成は、Unity Hubのプロジェクト画面右上の「新規プロジェクト」から始めることができます。いきなり作り始めるのが不安な方は、Unity公式のサンプルプロジェクトを動かす方法もおすすめです。

「新規プロジェクト」をクリックし、左タブの「使い方を学ぶ」から好きなテンプレートを選ぶことができます。次に、「テンプレートダウンロード」をして、「プロジェクト」を作成するとサンプルプロジェクトを動かせるようになります。

Unity初心者向けおすすめの勉強方法3選

最後に、初心者がUnityを使えるようになるまでのおすすめ勉強方法3つをご紹介します!

Unity公式の初心者向けチュートリアルを行う

Unity公式が運営している「UnityLearn」という学習サービスがあります。Unity Learnには、初心者から上級者まで幅広いレベルの開発者に向けた、豊富な学習コンテンツが用意されているので、自身のスキルに合わせて使い続けることができます。また、初心者向けのチュートリアル集も用意されています。

▶︎▶︎参考:Unity初心者向けチュートリアル集

書籍で勉強する

初心者には書籍での学習が1番おすすめです!UnityLearnは便利ですが、基本英語表記なので翻訳をかけても初心者には分かりづらい部分が多く、挫折のきっかけになることも少なくないです。

一方、書籍では基礎から順序立てて勉強できるので初心者でも理解がしやすいです。出版から2年以上が経過した古い本だと、画面や機能の名称が変わってることがあるので、刊行日が一番新しい入門書を読むのがオススメです!

特に以下の本は、1つのゲームを制作する流れでUnityの操作を学べます。順序立てて操作を覚えることができるため初心者にもおすすめです。

▶︎▶︎作って学べる Unity本格入門[Unity 2023対応版]

コミュニティの活用

Unityは、コミュニティの場が充実しています。初めてメタバース空間を作成する上で、悩んだり調べても分からない時に、質問をできる環境があるので初心者でも安心です。

まとめ

本記事では、Unityの基礎から始めるための手順や、メタバース空間を作るための基本的な知識を紹介しました。

Unityは初心者でも扱いやすく、メタバース空間の開発は、誰もが手軽に取り組めるものとなりました。メタバース空間を作る際は色々な事例をみてイメージやアイデアを膨らませ、是非自分だけのメタバース空間を作り上げてみてください。

メタバースtipsを運営しているリプロネクストでは、法人・自治体のためのメタバースを企画・プラットフォーム選びから開発までを一貫して行っています。「こんなメタバースは作れるだろうか」と少しでも気になっている方は、是非お気軽にご相談下さい。

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