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  • 2023/02/21
  • 2024/04/11

医療×メタバースの可能性は?メリットや最新事例を紹介

メタバースは、医療分野での活用が注目されていることをご存知ですか?

この記事では医療分野でメタバースを活用するメリットや課題、導入事例などをご紹介します。
これからの医療業界で重要な役割を担うであろう医療×VR、その可能性を詳しく見ていきましょう。

1.メタバースとは

メタバースは「メタ(meta)=超越した」と「ユニバース(universe)=世界」の2語を合わせた造語です。

直訳すると「超越した世界」になりますが、オンライン上でアバターを通じて人と人が繋がる3次元の仮想空間のことをメタバースと言います。

メタバースにAR(拡張現実)やVR(仮想現実)の技術を掛け合わせれば、現実世界と仮想世界を融合したり、その世界に入り込んだような感覚を得ることもできます。

▶︎▶︎関連記事:注目のメタバースとは?仕組みやメリットなどやさしく解説

2.医療分野でメタバースを活用するメリット

まずは、医療分野でメタバースを活用するメリットをご紹介します。

  • 対面のようなコミュニケーションが取れる
  • 能動的な体験ができる
  • 実世界では体験できないことも実現可能

2-1.対面のようなコミュニケーションが取れる

メタバースを活用することで遠方にいる医師と医師、医師と患者が遠隔でコミュニケーションを取ることができます。

これにより、地理的な制約なく仮想空間にアバターとして集まることができ、学会の開催や、へき地医療の課題解決に向けた取り組みを行うことができます。

2-2.能動的な体験ができる

メタバース空間では、自分が選択した行動・動作がアバターに反映されます。この特性を活かして、研修生や医療従事者が臨床状況をメタバース内でシミュレーションし、練習することができます。

動画は視聴するという受け身の行動であるのに対し、メタバースは自分自身で行動を決める能動的なアクションが可能になるので、記憶に残りやすく、学習効果の向上が期待できます。

2-3.実世界では体験できないことも実現可能

メタバースは3DCGで構築された仮想世界なので、非現実的な空間を作ることができます。

例えば人体をメタバース化し、人体の中に入るような体験を研究に役立てることや、患者がリハビリに活用する非日常空間を用意することも可能です。

3.医療分野でメタバースを活用する上での課題

メタバース×医療には、メリットだけでなく課題もあります。それは、個人情報保護の面です。

例えば遠隔で問診を行う場合、オンライン上のやりとりが発生するため、他のWebサービスと同様にハッキングや情報流出等のリスクに備える必要があります。

メタバースは新しい市場のため、法整備が追いついていないのが現状です。特に医療分野は非常に繊細な情報を扱うため、安全性が担保できるようにセキュリティ面の強化が課題になるでしょう。

4.医療×メタバースの活用方法

医療×メタバースの活用方法は、大きく分けて以下の5つがあります。それぞれの具体的な活用方法を見ていきましょう。

  • 遠隔医療
  • 学会
  • 研修・教育学習
  • 面会

4-1.遠隔医療

メタバース上で、患者が医師に相談できます。例えば現実世界で移動するのが困難な患者の場合、メタバース内で医師と面談することが可能に。

身体の治療などは対面でなければ行うことができませんが、問診などはメタバース空間で行うことで、通院における患者の負担軽減に繋がることでしょう。

4-2.学会

医療分野における学会は全国各地、さらには国を超えて行われています。ですが対面で実施する場合は、距離や時間の問題で出席ができない医師もいることでしょう。

メタバースを活用すれば、オンライン上でアバターとして集まることができ、対面のようなコミュニケーションを交えながら学会を開催することができます。

4-3.研修・教育学習

医療従事者は実際に手術を行う前に、シミュレーションを行うことが重要です。医師や看護師はメタバース空間で手術の練習をすることができます。メタバースだからこそ、リアルでは見られない角度から3Dオブジェクトの臓器を研究することも可能です。

人体に関わる研究は失敗が許されないからこそ、メタバースで安全を確保しながら実施できるのは今後の医療教育の発展に多大なる可能性を秘めています。

4-4.面会

メタバース内で、患者とご家族の面会が可能です。新型コロナウイルス感染症では、病院内での面会禁止で家族や親族・友人と会えない状況となりました。

メタバースであれば、非接触のまま対面のようなコミュニケーションができるため、患者の心のケアにも繋がることでしょう。

5.医療分野でのメタバース活用事例

ここからは、実際の活用事例を見ていきましょう。まだ事例は多くはありませんが、活用に向けた研究が進められています。

  • 順天堂バーチャルホスピタル
  • メタバースクリニック
  • Remedy XR メタバース

5-1.順天堂バーチャルホスピタル

順天堂バーチャルホスピタル
出典:順天堂大学

順天堂大学と日本アイ・ビー・エム株式会社は、2022年4月からメタバースを活用した医療サービスの共同研究を始めています。

短期テーマと中長期テーマに分けて研究。短期テーマでは患者さんやそのご家族が来院前に病院内の雰囲気を知ることができる「順天堂バーチャルホスピタル」の構築を予定しており、アバターを通し、バーチャルホスピタル内で患者と家族の交流の実現も目指しています。


中長期テーマでは、メタバース空間での活動を通し、メンタルヘルス等の疾患の改善が図れるのかを学術的に検証する計画が進んでいます。


▶︎▶︎参考:順天堂大学 プレスリリース

5-2.メタバースクリニック

メタバースクリニック
出典:株式会社comatsuna

株式会社comatsunaは、医師などの医療従事者による無料相談を受けられるメタバースクリニックを運営しています。

匿名アバターで入室し、お悩み相談や座談会、自助グループなどの集団イベントへ参加できるサービスを提供。つながりの輪を通して、メンタル支援を行います。

2023年2月3日には福井県越前市と連携し「越前市メタバースこころの保健室」を始動。誰もが入室可能な共有空間と、個別相談できる個室空間を用意し、ひきこもり支援を行なっています。


▶︎▶︎参考:越前市メタバースこころの保健室

5-3.Remedy XR メタバース

Remedy XR メタバース
出典:PRTIMES

二つの用途に応じて使い分けができる、医療分野に特化したメタバースプラットフォームです。

学会や教育機関の授業などで活用可能な「個人を特定できる空間」と、匿名でのカウンセリングや患者同士の会話など、プライバシーを守りながら使える「匿名性の高い空間」があります。

2023年1月より、医療関係者及び医療関係の教育機関(主に大学)等に向けて販売が開始されています。

▶︎▶︎プレスリリースはこちら

6.まとめ

医師にとっては医療現場やトレーニングなど、メタバースを活用することで新たな可能性や医療の進歩が期待できるでしょう。また、患者はメタバースでリハビリを行えるだけでなく、面会が困難な場合でも家族とコミュニケーションをとりながら、安心して治療に向かうことができます。

6Gが実用化されると言われる2030年頃には、メタバースがかなり現実に近い3次元立体映像となり、現実世界と仮想世界が一体化するようなレベルにまで高精細になると言われています。

人々が現実世界とメタバースを当たり前に行き来し、医療分野にも浸透していく日はそう遠くないかもしれません。今後の医療とメタバースの可能性に期待が高まりますね。

メタバースtipsを運営しているリプロネクストでは、法人・自治体向けメタバースについて企画・プラットフォーム選びから開発までを一貫してサポートしています。「こんなメタバースは作れるだろうか」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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