- 2024/08/02
- 2024/10/04
今注目のメタバース婚活ってなに?メリットや活用事例について解説
メタバースは近年、注目を集めており、様々な分野での活用が進んでいます。その中でも特に注目されているのが、メタバース婚活です。
本稿では、メタバース婚活におけるメリットと、具体的な活用事例5つについて解説していきます。
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目次
メタバース婚活って?
メタバース婚活は、仮想空間を舞台にした新しい出会いの場です。
ユーザーは自由自在にアバターを操り、現実世界では出会えないような人々と交流することができます。地理的な制限もなく、好きな時間に参加できるのが特徴です。
メタバースという自由度の高い環境で、新しい出会いと可能性を見出すことができるのがメタバース婚活の魅力といえるでしょう。
メタバースとは
メタバースは、インターネットを基盤とした3次元の仮想空間やサービスを指す概念です。現実世界とは異なる、もう一つの世界として捉えることができます。
この用語は、英語の「超越(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語であり、明確な定義は未だ存在しません。現時点では、「アバターが自由に活動できる仮想空間サービス」として認識されています。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、現実世界で行われていたイベントや経済活動を仮想空間で継続できるようにする必要性が高まり、メタバースは世界的な注目を集めるようになりました。
メタバースの世界は現在、さまざまな業界で活用されており、リプロネクストも多数の案件に携わらせていただいています。その中でも特に注目を集めたのが、「メタバース初詣2023」です。この企画は自宅にいながら、初詣の雰囲気を体験できるというユニークなコンテンツとなりました。
メタバースのメリット
メタバースは、現実世界と類似した体験を仮想空間で提供することで、多くのメリットを生み出しています。
まず、音楽フェスなどのイベントに参加する際、実際に会場に行かなくても臨場感を味わえるという利点があります。感染症対策の観点からも、外出する必要がないため有効です。
さらに、メタバース事業は発展途上にあり、これからさまざまなサービスが登場することが期待されています。そのため、新しいユーザー体験やビジネスの創出につながる可能性が高いといえるでしょう。
メタバースのデメリット
デメリットとしては、メタバースを実現するための技術やコストの負担が挙げられます。
セキュリティ対策もメタバースにおいて不可欠です。さらに、法整備が追いついていない状況にあり、ハラスメントや青少年によるトラブルを防ぐ手段も十分ではありません。今後は徐々に法整備が進むと考えられますが、現時点では注意が必要な点といえるでしょう。
メタバースの魅力
メタバースの主な魅力は、「自由な空間」と「地理的な制約がない」の2点にまとめられます。
まず、メタバースは現実世界の制約から解放された自由な空間です。ユーザーは、現実では不可能な体験を自由に行うことができます。例えば、空を自由に飛び回ったり、世界中を瞬時に移動したりすることが可能です。これにより、ユーザーは新しい発見や体験を得られます。
また、メタバースは地理的な制約を超えて、世界中の人々と繋がることができます。たとえば、「Fortnite」で行われたトラヴィス・スコットのバーチャルコンサートでは、1230万人以上の人々が同時に参加し、一体感のある体験を共有しました。さらに、メタバース内で購入した商品を現実世界に配送するサービスなど、現実世界とも連携した新しいサービスも提供されています。
このように、メタバースは現実世界の制約を超えた自由な空間であり、地理的な制約も克服することで、ユーザーに新たな可能性と発見の機会を提供しています。
メタバース婚活パーティーの主な内容
メタバース婚活パーティーでは、イベントの事前準備として、スマホ・PCから利用可能な「パートナーシップ診断」や、アバター設定・操作の指導などが行われます。
メタバース婚活パーティーが開始されると自己紹介や1対1の合コンが行われ、気に入った相手に対するアンケートが実施されます。その後、アンケートの結果に基づいてカップルが発表されます。
また、自治体やスポンサーからの情報提供や特典の案内などもあるほか、アバターを使ったデートの機会が設けられ、日程調整なども行われます。
メタバース婚活パーティーには、いくつかの特徴があります。
- セキュリティ面も安心できる
- 様々な地域から気軽に参加できる
- 自分のアバターと生の声からフィーリングでアプローチできる
- 多様性が活かされてカップル率が高い
- リアルデートへと発展する割合も高い
これらの特徴から、メタバース婚活パーティーは、少子化対策や若者の交流促進といった地域活性化に役立つと言えるでしょう。
メタバース婚活の実情
メタバース婚活に対して、ネガティブなイメージを持つ人もいるかと思われます。しかし、本質は相手の温かみを感じられることにあり、デジタル技術はあくまで手段に過ぎません。
例えば、島根県出雲市ではメタバースとリアルのパーティーを組み合わせたハイブリッド型のメタバース婚活を開催しました。参加者は男性10人、女性8人で、全ての女性がマッチングに成功し、最終的に6組のカップルが誕生という素晴らしい結果をおさめました。
従来の対面式の婚活パーティーでは、相手の容姿に注意が奪われがちです。一方、アバターを操り、声だけがリアルのメタバース婚活では、性格やフィーリング、内面に目を向けやすいというメリットがあります。中には「外見から入っていれば選ぶことはなかった」との声も聞かれました。
担当者は「本気で結婚したい人のための婚活イベントだからこそ、内面を見つめるのが大事。その意味でメタ婚はベストマッチだった」と振り返ります。
メタバース婚活協会が主催するシンポジウムによると、2022年6月から2024年3月末までに同協会が事務局を担ったメタ婚は16回(参加自治体19)実施されました。293人が参加し、8割にあたる116組232人のマッチングに成功。その後のプレイベントを除くメタ婚では、アバターデートを経て7割がリアルデートに進みました。
参加者の6割以上が婚活未経験者を占めたのも特徴です。同協会は、容姿をさらさずに自宅から参加できる気軽さや、自治体主催という安心感などが参加のハードルを下げたと分析しています。代表理事は「何とか出会い難民やミスマッチを減らしたかった。少子化という課題解決に貢献できると手応えを感じている」と話しています。
メタバース婚活4つのメリット
メタバース婚活の主なメリットとして、以下の4点が挙げられます。
- 時間や場所を問わず相手を探せる
- 適切な婚活スタイルを診断できる
- 人見知りでも大丈夫
- 外見にとらわれず相手を探せる
それぞれについて詳しくみていきましょう。
時間や場所を問わず相手を探せる
メタバース婚活は、オンラインの仮想空間内で活動するため、時間や場所に縛られない点が大きな特徴です。自宅にいながら婚活に取り組めますし、居住地に関係なく活動することができます。
通常の婚活では、地理的な制約から、自身の居住地周辺で活動せざるを得ません。しかし、メタバースの場合は場所の制限がないことから、移動の必要もありません。
さらに、実際の婚活では服装や化粧など、外見に気を遣う必要がありますが、メタバースではこのような面倒な手間は不要です。
適切な婚活スタイルを診断できる
メタバース婚活では、事前に個人の好みや条件などを入力しておくことができます。これにより、適切な婚活スタイルを診断することが可能です。さらに、条件などを簡単に比較できるため、相性の良い相手とのマッチングが容易になります。
このように、相性の良い相手とマッチングして適切な婚活スタイルが分かることで、より効率的な婚活を行うことができます。
人見知りでも大丈夫
従来の婚活は、婚活パーティーやマッチングアプリの利用が一般的ですが、初対面の相手と直接話さなければならないため、人見知りの人にとっては大きな障壁となっています。
一方、メタバース上の婚活では、アバターを通じてコミュニケーションを取ることができます。そのため、人見知りの人でも問題なく参加することが可能です。
最終的には現実世界での対面が必要となりますが、仮想空間でコミュニケーションを重ねることで、現実世界の婚活をスムーズに進めることができます。
外見にとらわれず相手を探せる
現実世界の婚活パーティでは、外見による判断に偏っている状況でした。性格の良さや豊富なユーモアがあっても、外見が劣っていると十分にアピールできないのが現状でした。
一方、メタバースでの婚活では、外見の良さを問われる心配がありません。メタバース上では、男女ともにアバターで活動するため、外見ではなく性格や話し方といった内面的な魅力でアピールできるのが特徴です。
アバターを通したコミュニケーションにより、現実よりも緊張せずに会話を行うことができます。緊張すると自分の良さを相手に伝えられないことがありますが、メタバースではリラックスした状態で自分の長所をアピールしやすくなります。
メタバース婚活4つのデメリット
様々なメリットがある一方、メタバース婚活にはいくつかデメリットがあります。ここでは、メタバース婚活のデメリットを4つ紹介します。
VRゴーグルや高速ネット回線が必要
メタバース婚活には高速通信が可能なネット環境が不可欠なほか、一部のプラットフォームではVRゴーグルも必要です。高速通信回線は普及しつつありますが、VRゴーグルの普及率は低く、価格面でも課題があります。
VRゴーグルを使用しなくても利用できるメタバースもありますが、リアル感が損なわれやすいといったデメリットがあります。
メタバース空間に慣れるまで時間がかかる
メタバース上では、アバターを使ってコミュニケーションを行うことができます。しかし、アバターの操作やVRゴーグルの操作などに慣れる必要があります。操作に慣れるまでは時間がかかるケースもあるため、初めてメタバースを体験するユーザーにとってはハードルが高いといえるでしょう。
手をつなぐといった身体的接触ができない
メタバースは現実世界とは異なり、身体的な触れ合いができません。さらに、視覚と聴覚のみの情報しか得られないため、相手について得られる情報は限定的になる可能性があります。
サービス利用者が多くない
メタバース婚活は、他の婚活と比べると利用者数が少ないという課題があります。
メタバースの普及が進むにつれて利用者数の増加が期待されますが、現状では利用者が少ない状態です。利用者が少ないとマッチングする相手も限られてしまい、メタバース婚活の仕組みを十分に活かせない可能性があります。
特に女性の利用者が少ないため、メタバース婚活のメリットを感じるにはしばらく時間が必要となるでしょう。
メタバース婚活の取り組み事例
最後に、企業や自治体によるメタバース婚活の取り組み事例を紹介します。
メタバース婚活協会
日本初の行政とメタバース婚活パーティーを実現させた「メタバース婚活協会」は、少子化や地方からの若者流出など、社会問題の解決に寄与することが期待されています。
同協会は2022年より、行政や団体、企業と共に「メタバース婚活パーティー」を企画・運営しており、世界初のイベントとしてメディアでも注目を集めています。
メタバースプラットフォームとしては、株式会社ガイアリンクのGAIA TOWNを活用しており、参加者の相性を診断する「パートナーシップ診断」や、デジタル仲人によるアバター設定・操作指導など、事前準備も行われています。
パーティー会場では、自己紹介や1to1合コン、お気に入りの方候補アンケートと集計、カップル発表といった、従来の婚活パーティーと同様の内容がメタバースで行われています。カップルが成立すると、アバターデートの日程調整も行われます。
One Roof
株式会社X squareが提供する「One Roof」は、XR技術を活用したバーチャルシェアハウス型のマッチングアプリです。このアプリでは、仮想空間に構築されたシェアハウスで複数の男女が共同生活を行い、関係性を深めていくことができます。
従来の婚活では、限られた時間でしか相手を知ることができませんでした。しかし「One Roof」では普段の生活を共にしたり、複数人での交流を通じて相手の人柄を深く理解することが可能です。
実際にシェアハウスで共同生活を行うことは現実的に難しい点もありますが、メタバースの活用により、このような独創的なマッチングスタイルを実現することができるのです。
Memoria
株式会社Flamersが運営する恋活特化型メタバースマッチングプラットフォーム「Memoria」では、ユーザーが自己プロフィールを登録すると、運営から指定された日時にメタバース空間の「お見合いルーム」に招待されます。
お見合いルームでは、30分間自由に交流が可能です。さらに関係を深めたい場合は、他のSNSアカウントの交換申請ができます。初めてのユーザーでも、話題サイコロなどの支援ツールが用意されているため、安心して参加できます。
山形県庄内町主催「メタバース♡婚活」
山形県庄内町は、県内で初めて自治体が全面プロデュースするメタバース婚活イベント「メタバース♡婚活」を、2023年9月18日(月・祝)に開催しました。
このイベントは、メタバースプラットフォーム「V-expo」内で行われ、通常のリアル婚活とは異なり、顔の見えない仮想空間ならではの「声から始まる新しい出会い」を楽しめる内容となっています。
marry360
株式会社ガイアリンクが提供する「marry360」は、メタバースを活用した革新的な婚活サービスです。
Virbelaという仮想空間内で、アバターを通して参加する婚活パーティーや、プロの仲人によるマッチングサポートが特徴です。さらに、専門家が開発した恋愛診断ツールの活用や、人間性に焦点を当てたアプローチが可能です。
このサービスは、従来の婚活サービスで十分な成果が得られなかった方に特におすすめです。
まとめ
今回は、メタバース婚活の魅力的な側面について紹介しました。
メタバース婚活には、場所や時間の制約を受けない、人見知りでも参加できる、外見で判断されないといったメリットがあります。従来の婚活よりもマッチングしやすく、現実世界では出会えないような人とも交流できるのが特徴です。
さらに、自治体からの問い合わせもあるなど、メタバース婚活への期待感は高まっており、今後の発展が大いに期待されています。
メタバースやVR事業に関心をお持ちの方は、株式会社リプロネクストにご相談ください。
株式会社リプロネクストは、自治体や企業向けにXR(拡張現実)やメタバースのソリューションを提供しています。全国でも注目を集める事例に関わっており、企画から開発、運営までを一貫して行えるのが強みです。
クライアントの思いに寄り添って、共に魅力的な世界を構築していきましょう。
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