- 2023/09/01
- 2024/07/25
PLATEAU(プラトー)を活用している都市一覧を紹介!閲覧方法も解説
PLATEAUは、3D都市モデルを自由に利用できることで企業や地方自治体などで活用が広がっています。
PLATEAUが提供する3D都市モデルは、建物に関する詳細なデータが閲覧できるなど、さまざまな用途での利用が可能です。その中で「どこの都市のデータが公開されているのかな?」といった疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
今回は、PLATEAUで3D都市モデルデータを公開している都市の一覧やPLATEAUの特徴などについて紹介します。また、3D都市モデルの閲覧方法も紹介するので、PLATEAUを活用したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
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目次
1.PLATEAUとは
PLATEAUは2020年12月に発足した、国土交通省が主導する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクトです。3D都市モデルの活用によって、都市活動における細かなシミュレーションが可能であることや、さまざまな暮らしをサポートするための街づくりの実現を目的としています。
PLATEAUの発足から、企業や地方自治体で災害シミュレーションや観光イベントといった用途で活用されています。PLATEAUのデータは、当初全国56都市の都市空間モデルを3D化して再現されましたが、現在では100を超える都市データが利用可能に。また、2027年度までには、500都市に拡大することを目標としています。
2.PLATEAUの特徴
PLATEAUの特徴は以下の4点です。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
- 無料で商用利用が可能
- 豊富な情報量
- CityGMLの活用が可能
- LODレベルによる表現が可能
2-1.無料で商用利用が可能
PLATEAUが提供する3D都市モデルはオープンデータであるため、誰でも自由に利用できるほか、商用利用も可能です。コンテンツを利用する際は、出典の記載や免責などのルールに従う必要があります。
2-2.豊富な情報量
PLATEAUが持つデータは、単なる建物の情報だけではありません。建物の壁や屋根、窓などのパーツごとに、オブジェクトの定義がされている点が特徴です。また、建物の建築年数や用途、階数といった情報もPLATEAUの3D都市モデルに含まれています。
豊富な情報量を利用する例として、窓ガラスがどのくらい太陽光を反射するかや、コンクリートで作られた建物での、電波の減衰度合いといったもののシミュレーションが可能です。
2-3.CityGMLの活用が可能
CityGMLとは、建築物や交通、土地利用といったものに分けてモジュール化して利用できる拡張可能なフォーマットです。
地理空間上のフォーマットが作成者などによって異なっている場合、フォーマットの変換作業がその都度必要となり、不便さを感じてしまいます。しかし、CityGMLを活用することでさまざまな地理空間情報を重ね合わせて使用することや、簡単に加工することも可能です。
CityGMLには「ADE(Application Domain Extensions)」と呼ばれる拡張機能があります。CityGMLで定義されている建築物や道路、土地利用以外の情報をADEとして追加でき、ADEを活用してCityGMLの定義の拡張ができるようになります。
2-4.LODレベルによる表現が可能
PLATEAUには「LOD(Level of Detail)」と呼ばれる3D都市モデルに含まれている地物の詳細度によって建物の表現が可能です。LOD0からLOD4まで定義されており、LOD1以降は高さ情報が含まれています。
- LOD0:高さ情報のない平面に投影されたもの
- LOD1:直方体で建物を表現。高さ情報あり
- LOD2:建物の屋根形状を表現
- LOD3:窓やドア等の建物の外構部を表現
- LOD4:建物内部の情報を表現
LODの導入により、同じ地図上で詳細度の異なる建物の表示も可能です。そのため、該当する地図上のエリアで3D都市モデルを利用する際、どのLODレベルが必要か確認が必要です。
3.PLATEAUで閲覧可能な都市一覧
PLATEAUが提供する3D都市モデルデータは、「G空間情報センター」にて公開されています。2023年8月現在、以下の117都市分のデータを公開しているので、3D都市モデルを活用して防災や街づくりなど、地域の課題解決に役立てられます。
北海道室蘭市 | 北海道札幌市 | 青森県むつ市 | 岩手県盛岡市 | 宮城県仙台市 | 福島県南相馬市 | 福島県郡山市 | 福島県いわき市 | 福島県白河市 |
茨城県つくば市 | 茨城県鉾田市 | 栃木県宇都宮市 | 群馬県桐生市 | 群馬県館林市 | 埼玉県戸田市 | 埼玉県蓮田市 | 埼玉県さいたま市 | 埼玉県熊谷市 |
埼玉県新座市 | 埼玉県毛呂山市 | 千葉県八千代市 | 千葉県茂原市 | 千葉県柏市 | 東京都23区 | 東京都西東京市 | 東京都八王子市 | 東京都東村山市 |
神奈川県横浜市 | 神奈川県川崎市 | 神奈川県相模原市 | 神奈川県横須賀市 | 神奈川県箱根氏 | 新潟県新潟市 | 石川県金沢市 | 石川県加賀市 | 山梨県甲府市 |
長野県佐久市 | 長野県松本市 | 長野県岡谷市 | 長野県伊那市 | 長野県茅野市 | 岐阜県岐阜市 | 静岡県伊豆の国市 | 静岡県熱海市 | 静岡県三島市 |
静岡県藤枝市 | 静岡県伊豆市 | 静岡県富士市 | 静岡県御前崎市 | 静岡県焼津市 | 静岡県吉田町 | 静岡県湖西市 | 静岡県富士宮市 | 静岡県伊東市 |
静岡県袋井市 | 静岡県東伊豆市 | 静岡県磐田市 | 静岡県森町 | 静岡県小山町 | 静岡県御殿場市 | 静岡県牧之原町 | 静岡県下田市 | 静岡県静岡市 |
静岡県裾野市 | 静岡県長泉町 | 静岡県函南町 | 静岡県清水町 | 静岡県河津市 | 静岡県沼津市 | 静岡県掛川市 | 静岡県菊川市 | 愛知県春日井市 |
愛知県日進市 | 愛知県豊川市 | 愛知県名古屋市 | 愛知県岡崎市 | 愛知県津島市 | 愛知県安城市 | 三重県熊野市 | 三重県四日市市 | 京都府京都市 |
大阪府柏原市 | 大阪府河内長野市 | 大阪府堺市 | 大阪府大阪市 | 大阪府豊中市 | 大阪府池田市 | 大阪府高槻市 | 大阪府摂津市 | 大阪府忠岡市 |
兵庫県朝来市 | 兵庫県加古川市 | 和歌山県和歌山市 | 鳥取県鳥取市 | 広島県府中市 | 広島県広島市 | 広島県呉市 | 広島県福山市 | 香川県高松市 |
愛媛県松山市 | 福岡県うきは市 | 福岡県福岡市 | 福岡県北九州市 | 福岡県久留米市 | 福岡県飯塚市 | 福岡県宗像市 | 佐賀県武雄市 | 佐賀県小城市 |
佐賀県大町町 | 佐賀県江北市 | 佐賀県白石町 | 熊本県熊本市 | 熊本県荒尾市 | 熊本県玉名市 | 熊本県益城町 | 大分県日田市 | 沖縄県那覇市 |
4.Web上でPLATEAUを閲覧する方法
PLATEAUは、Webブラウザ上での閲覧が可能なプラットフォームです。ここでは、以下の順番に沿って閲覧方法を説明します。
- PLATEAU VIEWへアクセスし地図を表示する
- 3D都市モデルを追加する
- 閲覧したいデータを追加する
- 検索機能を使ってデータを追加する
4-1.PLATEAU VIEWへアクセスし地図を表示する
PLATEAU VIEWへアクセスすると、画面上に地図が表示されます。しかし、地図はベースマップであるため、建物が3Dで表示されている状態ではありません。
引用:PLATEAU VIEW
4-2.3D都市モデルを追加する
PLATEAU VIEWの画面左側のサイドバーに表示されている「カタログから検索する」をクリック。その後、データカタログが表示されます。
引用:PLATEAU VIEW
例として、千代田区の建物モデルを表示する場合、以下の順番でクリックします。
- 東京都
- 東京都23区
- 千代田区
- 建築物モデル(千代田区)
- シーンに追加
引用:PLATEAU VIEW
上記の操作手順を行うと、建物モデルが地図上に表示されます。
引用:PLATEAU VIEW
4-3.閲覧したいデータを追加する
さらにデータを追加したい場合、上記と同様の操作を行います。例えば千代田区の避難施設情報を追加したい場合は「避難施設情報(千代田区)」をクリックします。
引用:PLATEAU VIEW
避難施設情報が地図上に表示されます。
引用:PLATEAU VIEW
4-4.検索機能を使ってデータを追加する
PLATEAUのデータは検索機能を利用して探すこともできます。「PLATEAUデータセット」画面左上の検索窓に、検索したいワードを入力すると、検索ワードに該当するデータが表示されます。
引用:PLATEAU VIEW
5.まとめ
PLATEAUの3D都市モデルは現在117都市分のデータが公開されており、自由に利用が可能です。建物の情報のほかに、用途や築年数、階数といった詳細なデータが取得できる点がPLATEAUの特徴です。
PLATEAUが提供する3D都市モデルデータは「G空間情報センター」や「PLATEAU VIEW」を利用することで閲覧できます。防災計画の立案や街づくりにおいての課題解決などさまざまな用途に活用できるため、積極的に利用しましょう。
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