- 2024/02/26
- 2024/04/11
メタバースのこれまでとこれから|歴史や今後の発展予想
注目を集め続けるメタバース。
昨今の技術の向上で、更なる発展が期待できる分野です。
これからメタバースはどんな発展を遂げていくのでしょうか。
今回は、メタバースのこれまでの歴史と、これからの発展について解説していきます。
メタバースが普及することで生活に一体どのような変化が起こるのか、私たちの生活にどんな影響があるのか、一緒にみていきましょう。
目次
メタバースについて
初めに、メタバースの定義について確認しておきましょう。
メタバースは、インターネット上に構築された仮想空間です。
参加者は自身のアバターを利用して、他の参加者と交流することができます。
メタバースの大きな特徴として、「参加者の数に制限がない」というものが挙げられます。
1対1だけでなく、1対複数のように数多くの参加者と交流することが可能です。
そんなコミュニケーションの利便さと気軽さがメタバースの大きな特徴であり、メリットの1つといえます。
メタバースの歴史
メタバースという概念は、約30年前に生まれたものです。
そこから様々な試みがあり、現在のメタバース技術まで成長しました。
<2003年>
仮想空間「セカンドライフ」がアメリカでスタートしました。
3D空間の中でアバターや仮想通貨などが使用され、今のメタバースと同じようなコンテンツが提供されており、日本でも2007年に公開されています。
しかし、段々とユーザー離れが起き、ブームは終了。
セカンドライフが公開された当初は、まだスマートフォンが普及していない時代でした。
そのため、セカンドライフを利用するためには高額なPCが必要だったのです。
利用するハードルが高かったことが、セカンドライフ終了の一因といえるでしょう。
<2009年>
日本では、サイバーエージェントが2009年にリリースした「アメーバピグ」が大流行をおさめました。
ピグとして(アバター)渋谷や浅草を模した仮想空間で、ユーザー同士の交流やゲームを楽しみました。
2009年、歴代売上世界1位の「マインクラフト」がスウェーデンで生まれました。
構築された仮想空間の中で、ブロックを使って建物を作ったり、敵と戦ったりと、自由度の高いゲームは、今現在でも多くの人に愛されています。
<2020年>
「あつまれ どうぶつの森」が大ヒットをおさめました。
ユーザーは無人島に移住し、自分の好きなように島を作っていきます。
また多くの企業が島を提供しており、ユーザー間での行き来なども可能で、今でも多くのユーザーが自分たちの島を運営しています。
メタバースの活用事例
ここからは、メタバースの活用事例をご紹介していきます。
どのような部分でメタバースが活用されているのか、参考になさってください。
ECサイト
近年普及しているのが、バーチャル空間に構築された店舗を歩き、買い物を楽しめるサイトです。
商品の外観を360°回転できたり、店内の商品をまとめて確認できたりと、今までのECショップと比べても商品の比較がしやすく、自由に買い物を楽しむことができます。
バーチャルオフィス
近頃では、テレワークが普及する中でバーチャルオフィスという考え方が広がっています。
スムーズにコミュニケーションが取れ、生産性の向上に繋がる技術として、今後も注目を集めていくことが予想されます。
バーチャルライブ
ライブなどのイベントにも、メタバースは多く活用されています。
コロナウイルス感染予防として、施設でのライブが制限されていた昨今、メタバースを使用したバーチャルライブは多くのアーティストに利用されてきました。
自宅にいながら臨場感のあるライブを楽しむことができるため、新たなエンターテイメントの楽しみ方として多くの人に支持されています。
オープンキャンパス
メタバースはオープンキャンパスにも活用できます。
株式会社リプロネクストでは、新潟工科大学のバーチャルオープンキャンパスの作成に携わりました。
様々なエリアをアバターを使って自由に歩き回ることができるため、自宅にいながらでも、大学の魅力を存分に味わうことが可能となっています。
メタバースの市場規模
注目を集め続けるメタバース。
その市場規模は一体どれほどのものなのでしょうか。
国内市場
2021年度の国内市場規模は744億円に達しており、2022年では1,825億円に達しています。また、2026年には1兆円を超えると予想されており、その市場は益々拡大していくことでしょう。
海外市場
2020年の海外市場規模は驚異的なもので、約68兆円に達しています。
それだけに収まらず、海外では、メタバース市場が驚異的な成長を遂げており、2024年には約111兆円にまで成長すると予想されています。
メタバースに注目が集まる理由
驚異的な成長を遂げるメタバース市場。
どうしてそれほどまでに注目を集めるのでしょうか。
メタバースに注目が集まる理由についてみていきましょう。
メタバースの普及
コロナウイルス拡大の影響で、リモートでコミュニケーションをとる習慣が大きく広がりました。
それに伴い、人々が抵抗なくデジタルコミュニケーションを利用するようになってきています。
仕事上ではもちろん、プライベートでもリモート上でのコミュニケーションが多くとられ、チャットやビデオ会議が当たり前の時代となっています。
また、若年層へのゲーム型メタバースの普及も、メタバースに注目が集まる大きな要因です。
子供のころからスマートフォンやネットが身近にあり、気軽にそれらを利用できることから、ゲーム型メタバースのユーザー数が若年層を中心に急増しています。
様々なゲームタイトルが人気を博し、今現在もユーザー数は増え続けています。
ゲーム型メタバースは今後も多くの人に愛される存在で在り続けることでしょう。
メタバース技術の発展
メタバースは様々な領域のテクノロジーによって構成されています。
その様々な領域のテクノロジーの発展が著しく、その体験価値が大きく向上しています。
今後メタバース空間での体験は、よりスムーズに、より没入感のある形に成長していくことでしょう。
Web3.0技術の発展
NFTを含むWeb3.0への注目の高さも、メタバースに注目が集まる理由の一つです。
ブロックチェーン技術が成長していく中で、親和性の高いメタバースにも結果的に注目が集まるようになりました。
メタバースの未来
メタバースが一体、未来にどんな体験をもたらすのか、経済圏やビジネス、様々な分野の未来をみていきましょう。
<h3>様々な人が楽しめるイベント</h3>
現在でも、メタバースは多くのイベントに利用されていますが、今後その機会は更に増えると予想されます。
実際にその場にいるような臨場感のある体験は、これから先も多くの人を楽しませることでしょう。
新しいビジネス
メタバースという新たな経済圏が誕生したことにより、様々な新しいビジネスが発展していくことが予想されます。
バーチャルオフィスビジネスも、メタバースがもたらす新たなビジネスの一つです。
会社に出社する必要がなく、それぞれの働きやすい環境をメタバースで構築することで、働きやすい社会を目指します。
新しい経済圏
メタバースは自由度の高いサービスです。
様々な分野で活用できるメタバースは、今後現実世界に次ぐ、新たな経済圏へと成長していくことは確かでしょう。
メタバース空間でお金を稼ぐという時代が、そう遠くない未来に訪れるかもしれないですね。
今後の普及シナリオ
メタバース市場は、未だ黎明期にあるといわれており、今後「普及機」「定着期」とフェーズを経て発展していくと考えられています。
現在~2025年
現在から2025年までをメタバースの黎明期と考えます。
技術要素の進化と社会的なニーズの向上をキッカケに、一般のユーザーの興味を集めることになり、結果様々な企業がメタバース市場に参入し始めると予想できます。
2025~2030年
黎明期を経て、2025年頃から訪れるのが「普及期」です。
メタバースという技術が、一気に人々の生活に普及し始めます。
この頃には、VR/ARデバイスの小型化・軽量化が大きく進み、現代におけるスマートフォンのような感覚で、メタバースが広く使用されるようになってきます。
2030年以降
2030年頃を過ぎると、メタバースは人々にとって当たり前の存在となっていきます。
メタバースの「定着期」です。
老若男女問わず、多くの人が当たり前のようにメタバース空間に訪れ、コミュニケーションをとり、サービスを受けるようになってきます。
仕事上でもメタバースを活用することで、新しい仕事のスタイルが誕生していくことでしょう。
今後メタバース市場への企業参入が期待できる領域・分野
最後に、今後メタバース市場への企業参入が期待できる領域や分野をご紹介していきます。
メタバースがもたらすビジネスへの可能性をみていきましょう。
EC
販売できる商品を持つ企業であれば、「メタバースEC」が一番取り組みやすいでしょう。
メタバース空間に構築されたバーチャル店舗で商品の3Dモデルをみたり、試着できたりと、新たなショッピングの形が実現します。
広告
メタバースは、広告にも利用できます。
「メタバース空間に看板や大型ビジョンを設置する」「メタバース空間に自社の店舗を構築する」などの方法を取れば、メタバースを広告に利用することが可能です。
また、メタバース空間で新製品発表会や展示会などを行うというケースも考えられます。
自分たちで自由に空間を構築できるメタバースでは、広告の可能性も無限大です。
エンターテイメント
エンターテイメント業界でも、メタバースは大きな注目を集めています。
コロナ禍でコンサートやイベントの実施が中止になった際には、バーチャル空間での開催に変更された事例も多く、多くのアーティストの助けとなりました。
観客数を大きく増やせることや、現実世界ではなしえない演出が可能になったりと、メタバースだからこその利点が数多く存在するため、今後も大きな成長を遂げる分野であるといえます。
教育
メタバースは教育分野とも親和性が高いといえます。
「場所を問わず教育を受けられる」「科学実験などの現実では行えない授業の実現」など、メタバース×教育分野は大きな可能性を秘めています。
観光
感染症の拡大で大きな打撃を受けた観光業。
そんな観光業もメタバースで大きな可能性を見出しています。
実際に観光地を訪れたような没入感が味わえるバーチャル観光は、実際の旅行とはまた少し違った楽しみが味わえます。
医療
医療分野でもメタバースは活用され始めています。
仮想空間に構築した施設で、医師が患者の診察を行う「メタバースクリニック」が一つの例です。
まだまだ発展途中の分野ですが、メタバース医療が実現すれば、遠隔の患者や外出が困難な患者を診察することも可能となり、多くの人を救う一歩となるでしょう。
まとめ
メタバースの未来はとても明るいものです。
これから様々な技術が発達していく中で、メタバースはより成長し、普及していくことでしょう。
メタバースが身近になる時代もそう遠くないといえます。
この先の未来に一体どんな世界が待っているのか、メタバースの今後に注目です。
メタバースにご興味をお持ちの方は、ぜひ一度リプロネクストまでご相談ください。
お客様のニーズに合わせた新しい世界の構築をお手伝いさせていただきます。
「Metaverse tips」は株式会社リプロネクストが運営しています。
ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。