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  • 2023/02/17
  • 2024/04/11

メタバース音楽ライブとは?メリットや活用事例、プラットフォームを紹介

アバター同士で交流できるという特性を持つメタバース空間では、様々なイベントが行われています。
そんな中、これまでに多くの事例があるのが音楽ライブの実施です。

この記事はメタバースでのライブ開催を検討している方に向け、メタバースで実施するメリットやデメリット、事例とおすすめのプラットフォームをご紹介します。

1.メタバースとは

メタバースは「メタ(meta)=超越した」と「ユニバース(universe)=世界」の2語を合わせた造語です。

直訳すると「超越した世界」になりますが、インターネット上でアバターを通じて人と人が繋がる3次元の仮想空間のことをメタバースと言います。

メタバースにAR(拡張現実)やVR(仮想現実)の技術を掛け合わせれば、その世界に入り込んだような感覚を得ることもできます。

▶︎▶︎関連記事:注目のメタバースとは?仕組みやメリットなどやさしく解説

2.メタバースライブとは

メタバースライブ イメージ

メタバースライブとは、メタバース空間を会場として開催するオンラインライブのことを指します。

ユーザーはアバターで仮想空間のライブ会場に入ることができ、そこでアーティストのパフォーマンスを楽しみます。ビデオ配信ツールを使ったオンラインライブとの大きな違いは、実在感を感じられること。

現実の私たちがライブ会場でステージ前に集まるように、アバターが集まってライブを盛り上げることができるのが魅力です。基本的にはアーティストもアバターとなり、パフォーマンスをするスタイルですが、場合によってはステージに配置した大画面モニターにライブ映像を映し出す、パブリックビューイングのようなパターンもあります。

3.メタバースでライブを開催するメリット5つ

続いて、メタバースでライブを行うメリットをご紹介します。

  • 場所を問わず参加してもらえる
  • 視聴ではなく体験として価値を届けられる
  • 運営コストの削減
  • 現実ではできない演出が可能
  • 新たな収益の創出

3-1.場所を問わず参加してもらえる

対面型のライブの場合、「遠いから行けない」と参加を諦める方も出てくることでしょう。メタバースであれば、距離の制約を受けずにどこからでも参加できるのが魅力です。

利用するプラットフォームによっては、世界中から参加を募ることも可能。これにより、地理的な制限がなく、多くの方々がイベントに参加することができます。

3-2.視聴ではなく体験として価値を届けられる

「オンラインライブならビデオツールでも良いのでは?」という疑問もあるかと思いますが、メタバースで開催するメリットは“実在感を得ながら参加できること”です。

参加者が自分のアバターを使用して、アーティストを応援したり、リアクションを取ったりとインタラクティブな体験を楽しむことができます。またアーティストもアバターだからこそ、一緒に記念撮影が撮れるなどの距離の近い交流がかなうことも。対面とは一味違う非日常体験が味わえます。

3-3.運営コストの削減

メタバースライブは全て3DCGの仮想空間で行われるため、会場のレンタルや装飾、音響の設備などのコストを削減することができます。

全国ツアーなどは、会場が変わるごとに物理的なコストがかかりますが、メタバースで開催すれば同じ会場を使って全国を対象にライブを実施できます。

3-4.現実ではできない演出が可能

メタバース空間は3DCGで構築できるからこそ、現実では不可能な演出も可能になります。「手からシャボン玉を出す」「ステージ上で雪を降らせる」といったこともメタバース空間ならばできるのです。

一つのステージを作ることはもちろん、音楽フェスのように複数のステージを持つ空間に、イベントの世界観を反映させることも可能です。

3-5.新たな収益の創出

メタバースのライブイベントでは、新しい収益の機会を作ることもできます。例えば、アバターやアバターを着飾るバーチャルグッズを販売することや、ECサイトと連携して現実のライブグッズを販売することもできます。


さらに、投げ銭機能のあるプラットフォームであれば、ライブ中に観客から投げ銭を受け取ることもできます。

4.メタバースでライブを開催する課題

メタバースでライブを開催する際に、覚えておきたい課題も押さえておきましょう。

4-1.同時接続への負荷

メタバース自体が通信量の大きなプラットフォームであるため、同時接続人数が増えると負荷がかかってしまいます。

主催側は、参加人数等を想定したプラットフォームの選定と通信環境を整える必要があります。

4-2.使用環境・デバイスの違い

参加者側に安定したインターネット環境がない場合は、スムーズにアバターが動かなかったり、ライブが途切れるなどのトラブルが生じる可能性があります。

また、使用しているデバイスが古いとメタバースにアクセスできないことも。ネットワーク環境は日々進化しているとはいえ、課題は残っています。

4-3.初期費用がかかる

メタバースは3DCGで仮想空間を構築するため、初期費用がかかります。しかし、一度空間を作れば、その後は何度も使うことができるので、リアルのようにライブごとに設営費がかかるということはありません。

長期的に活用するのであれば、コストパフォーマンス良く展開することが可能です。

5.メタバースのライブ開催事例5選

ここでは、実際にメタバース空間で開催されたライブの事例を見ていきましょう。

  • Music Vket
  • SANRIO Virtual Festival(サンリオ バーチャルフェス)
  • 米津玄師
  • Metaverse Music Festival
  • ヤバイTシャツ屋さん

5-1.Music Vket

2020年から開催されているメタバース空間の総合音楽イベント「Music Vket」。世界中から15万人が参加する、音楽クリエイターの祭典です。

5つの会場には音楽が視聴できる台が置かれ、様々なアーティストの楽曲を聴くことができ、気に入った場合はそのままオンラインストアで購入も可能。

特設会場ではアーティストによる音楽ライブも実施されます。2023年6月に開催予定の「Music Vket 5」では、フェス形式でタイムテーブルを組み、ライブパフォーマンスが行われるようです。


▶︎▶︎Music Vket 5 公式サイトはこちら

5-2.SANRIO Virtual Festival(サンリオ バーチャルフェス)

サンリオは「VRChat」を使って「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」を開催しています。バーチャル空間内でサンリオの人気キャラクターがライブを実施。

お気に入りのキャラクターの近くに寄り、参加者は好きなキャラクターのライブを見て、アバター同士の交流を楽しみました。

世界中からファンを集めるサンリオのキャラクターたち。バーチャル空間を活用すれば、ファンの皆さんがどこに住んでいようとも平等に参加できるのが魅力です。

▶︎▶︎SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland 公式サイトはこちら

5-3.米津玄師

人気アーティスト・米津玄師は、2020年8月に全世界で4億人を超えるユーザーを誇るメタバースゲーム「FORTNITE(フォートナイト)」を舞台にライブを行いました。

2020年のコロナ禍でライブツアーが中止を余儀なくされ、会場をメタバースに移し全世界同時バーチャルライブを開催。参加者は踊ったり、飛んだりとそれぞれの感情を表現しながらパフォーマンスを楽しみました。

FORTNITE(フォートナイト)では、ジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデなど世界中のアーティストが音楽イベントを行った実績があります。


▶︎▶︎米津玄師 公式サイトはこちら

5-4.Metaverse Music Festival

Metaverse Music Festival
出典:Metaverse Music Festival

メタバースゲーム「Decentraland(ディセントラランド)」を会場に行われた「Metaverse Music Festival」。2022年11月10日から14日にかけて開催され、世界各地から約150名のアーティストが出演しました。

アーティストと参加したユーザーがコミュニケーションを取り合い、一体感のある空気に包まれたようです。参加者はアバターに翼を生やしたり、発光するアイテムを身にまとったりと、個性豊かなファッション楽しんで参加していました。

▶︎▶︎Metaverse Music Festival 公式サイトはこちら

5-5.ヤバイTシャツ屋さん

ヤバイTシャツ屋さん メタバースライブ
出典:ぴあ公式サイト

ヤバイTシャツ屋さんは、2022年5月にバーチャルライブアプリ「NeoMe」のライブに出演しました。こちらは、メタバース空間に特設ステージを設け、大型スクリーンに映すというパブリックビューイングスタイル。

会場内では、デジタルグッズを扱うショップも展開。リアルなライブでグッズを身に着けて楽しむように、アバターもグッズを着用できるのが魅力です。

参加者は、楽曲に合わせたスタンプでリアクションを取るなど、参加型の演出も楽しみました。

▶︎▶︎ぴあ ライブレポートはこちら

6.ライブができるメタバースプラットフォーム7選

最後に、音楽ライブが開催できるメタバースプラットフォームをご紹介します。国内外のプラットフォームを集めたので、どんなターゲットに向けたライブにしたいのかを考えながら参考にしてください。

  • VRChat
  • cluster
  • DOOR
  • XR World
  • FORTNITE(フォートナイト)
  • Decentraland
  • NeoMe

6-1.VRChat

2014年にアメリカで設立された「VRChat Inc.」が運営するソーシャルVRプラットフォーム。無料で登録ができ、2020年11月には同時接続ユーザー数が過去最大の24,000人に到達した人気のサービスです。


先ほど紹介した「Music Vket」や「サンリオ バーチャルフェス」もVRChatで行われています。世界中のユーザーがいるので、ワールドワイドなライブを行いたい場合におすすめ。アバターの動きやワールド(空間)でできることのバリエーションが豊富な点が魅力です。

一方で、現時点でスマホからは参加できない・パソコンはWindowsのみなどの制約があるので、その点を確認しておきましょう。


▶︎▶︎VRChat 公式サイトはこちら

6-2.cluster

クラスター株式会社が運営する「クラスター」はスマートフォン・パソコン・VRヘッドセットなど様々なデバイスで楽しめるメタバースプラットフォームです。

バーチャル空間に渋谷を再現して行ったハロウィーンフェスには、世界中から約40万人が参加しました。音楽ライブや発表会など、イベントが盛んに開催されているのが特徴です。

日本の企業だからこそ初心者でも使いやすいため「気軽に参加してもらいたい」という方におすすめです。


▶︎▶︎cluster 公式サイトはこちら

6-3.DOOR

出典:Door NTT XR

NTTが提供するVR空間プラットフォーム「DOOR」は、アプリなしでスマートフォン・パソコンに対応しているので、気軽に開催・参加できるのが魅力です。

用意されているテンプレートでルームを作ることはもちろん、3DCGで自作したルームを使うことも可能。

公式サイトの「イベント一覧」というページを見ると公開中のイベントに参加できるので、開催を検討している方は、どんなことができそうか一度は触っておくと良いでしょう。

▶︎▶︎DOOR by NTTXR 公式サイトはこちら
▶︎▶︎関連記事:NTTの「DOOR™」とは?ビジネスの活用法や操作方法を紹介

6-4.XR World

https://youtu.be/uLhAR1aODuM

NTTコノキューが運営するメタバースプラットフォーム。2022年3月31日にリリースされ、同社が運営するXRプラットフォーム「DOOR」と同じく、本格的なVRヘッドセットがなくてもパソコン・スマートフォンから使えるメタバースです。「ゲストプレイ」を選択すれば、アカウント登録せずに気軽に参加が可能です。

こちらのプラットフォームで開催されたイベントは、音楽関連が中心。「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」の今市隆二さんや森口博子さんなど、国内アーティストが音楽イベントを行いました。

▶︎▶︎関連記事:仮想空間「XR World」とは?できることや活用事例を紹介

6-5.FORTNITE(フォートナイト)

フォートナイトは2017年に公開されたメタバースゲームです。
「バトルモード」「クリエイティブモード」「パーティロイヤルモード」から選択でき、「パーティロイヤルモード」を使って、音楽ライブが開催されています。

アメリカの人気ラッパーであるトラヴィス・スコットがバーチャルライブを行った際には、同時接続で1000万人以上を集めたことも話題に。

PlayStationやXbox、Nintendo Switchなどのゲーム機のほか、パソコンからもアクセスできますが、iOS、Mac、およびGoogle Playではインストールできないので注意しましょう。


▶︎▶︎FORTNITE(フォートナイト) 公式サイトはこちら

6-6.Decentraland

こちらは2020年に一般公開されたブロックチェーンゲーム。LAND(土地)で構成された世界を探索することができ、他のユーザーが作ったLANDを見たり、交流することは無料です。

ゲーム内の仮想通貨「MAMA」を使うことで、バーチャルライブに参加するなどできることが増えていきます。

約150のアーティストが集結したメタバース音楽フェス「Metaverse Music Festival」では、様々なコンセプトのステージが15個用意され、世界観の異なる会場でライブを楽しむことができました。


▶︎▶︎Decentraland(ディセントラランド) 公式サイトはこちら

6-7.NeoMe

エンタテイメント事業を行うぴあ株式会社が運営するバーチャルライブアプリ「NeoMe」。スマートフォンからアクセスできる手軽さが魅力で、アバターのコーディネートを楽しみながら、メタバースライブに参加できます。

1日一回体験できるカプセルトイやワールド内の目標を達成することで、コインやアイテムをもらうことも。コインはグッズショップでアイテム購入などに使え、ライブをより一層楽しむことができます。

▶︎▶︎NeoMe 公式サイトはこちら

7.まとめ

リアルの代わりとしてではなく、仮想空間だからこそのメリットを活かした音楽ライブが実現できるメタバース。新たなライブの形として今後も開催事例が増えていくことでしょう。

これからの時代にマッチしたイベントスタイルとして、普及への期待が高まります。

「メタバース導入に興味を持っているけど、実際どんな風に企画・制作を進めたらよいかわからない」というご担当者様は、以下フォームよりお気軽にご相談ください。

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