- 2024/08/02
- 2024/08/22
メタバースでブランドイメージを強化する方法とは?必要な知識を解説!
近年、自治体、企業、大学、さまざまな業界で活用されるようになったメタバース。オリジナル空間を整備し、ブランドイメージを強化する目的で活用する企業も増えています。
本記事では、ブランドイメージを高める重要性や方法や、メタバースの特徴などを紹介。実際にメタバース空間に入って体験できる事例も紹介しますので、ぜひご覧ください。
メタバースtips編集部です。メタバースをビジネスで活用したい人向けの記事を月間20本制作中。メタバースに関わる情報やトレンドを発信しています。
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目次
ブランドイメージを高める重要性
現代社会の市場において、消費者は無数の商品やサービスから選択を迫られています。その中で、自社の商品を選んでもらうためには、魅力的なブランドイメージを構築することが必要です。
ブランドイメージとは、企業や商品・サービスに対して顧客が抱く総合的な印象を指します。ブランドイメージを高めることで、顧客からの信頼感が増し、商品やサービスに対してもポジティブな印象を抱くようになります。例えば、高品質で有名なイメージのブランドからは、高品質な商品が提供されると期待されるように、ブランドイメージは顧客の期待値を形成する役割があります。
このポジティブな印象は、顧客の購買時の選択に大きな影響を与えます。ブランドイメージが構築されると、顧客は数ある選択肢の中から、意識的・無意識的問わず好印象を抱いているブランドの商品に手を伸ばします。
結果として、ブランドイメージの向上は売り上げの増加へと繋がります。ブランドイメージは、短期的な利益を生み出すためだけのツールではなく、長期的な企業成長を支える重要な基盤と言えるでしょう。
ブランドイメージを高める方法
ブランドイメージを効果的に高めるには、戦略的なアプローチが必要です。ここでは、具体的な方法を4つ紹介します。
伝えたいこと・コンセプトを明確にする
まずは、自社のブランドが顧客に何を伝えたいのか、どのような価値を提供したいのかを明確化することが重要です。ブランドの核となるコンセプトを明らかにすることで、一貫性のあるメッセージを発信できます。
ターゲットを明確にする
誰に自社の商品やサービスを届けたいのか、ターゲット顧客を明確にする必要があります。適切なターゲット設定ができていないと、顧客が本当に求めている商品やサービスを届けられず、結果としてブランド浸透のスピードが落ちてしまいます。年齢層、性別、興味関心、ライフスタイルなど、さまざまな観点からターゲット層を分析することで、より効果的なマーケティング戦略を展開できます。
顧客が抱くブランドイメージを調査する
現状を把握するために、顧客が自社のブランドに対してどのようなイメージを抱いているかの調査も重要です。アンケート調査やSNS分析などを通じて顧客の声を収集し、改善点や課題を洗い出すことで、より顧客のニーズに合ったブランドイメージを構築できます。
タッチポイントを整理する
タッチポイントとは、企業と顧客が関わる機会(顧客接点)のことです。顧客とのあらゆる接点を最適化することで、ブランドイメージの向上を図れます。ウェブサイト、SNS、広告、実店舗など、それぞれの場面において、一貫性のあるブランドの印象を提供できるよう整理することが重要です。
メタバースとは?
近年、ビジネスシーンでも注目を集めている「メタバース」。メタバースとは、インターネット上に構築された3Dの仮想空間のことです。ユーザーは「アバター」という自身の分身でこの世界に参加し、他のユーザーとコミュニケーションを取るなど、さまざまな体験ができます。
近年、メタバースは新たなマーケティングプラットフォームとして注目を集めており、多くの企業がブランド戦略の一環としてメタバース空間に参入しています。メタバースでは、従来のデジタルマーケティングとは異なる没入型のある体験を提供でき、ブランドと顧客の関係性を深める新たな機会を作れます。
メタバースとはどのような意味?VRとの違いや活用シーン、メリット・デメリット、具体事例をご紹介
メタバースの特徴
メタバースでできることや特徴を理解しておくことで、より目的にマッチした魅力的な空間を制作できます。以下で、ブランドイメージを高めるために活かせるメタバースの特徴をいくつか解説します。
物理的な制約を受けない
メタバースの最大の特徴は、場所や時間、距離に関わらず、誰もが365日24時間利用できることです。さらに、メタバース空間へのアクセスは、PCやスマートフォン、タブレットなど、ほとんどのデバイスから可能です。これにより、リアルな世界では不可能な自由な交流や活動が可能となります。
例えば、実際の店舗が近くにない場合でも、メタバース店舗に訪れることでブランドのイメージや雰囲気を感じながら気軽に商品を3Dで見られます。
リアルタイムでコミュニケーションが取れる
メタバース空間内では、音声やチャット(文字)、リアクションなどを用いて、リアルタイムでコミュニケーションが取れます。音声は、リアルな世界と同じように距離に応じて音量が変化し、アバター同士が近づくと声が大きくなり、遠ざかると小さくなります。
チャットを利用すれば、音声に不安がある人でも安心して交流できます。さらに、「拍手」などのリアクション機能を使用してのコミュニケーションも可能です。また、メタバースの展示会・商談会に参加することで、普段なかなか接点を持ちにくい遠方の人にも直接アプローチできます。
自由な空間デザインができる
メタバースは、自由な空間デザインができ、実際の建物や空間をリアルに再現できるだけでなく、水中の部屋など現実では実現困難な空間も制作できます。また、商品など実物をスキャンした3Dデータを読み込んでメタバース内への設置も可能です。
さらに、空間の拡張や装飾、見た目の変更も簡単に行えるため、さまざまな運用方法に合わせて空間を作り替えられます。例えば、季節ごとに商品や情報を更新し、春には桜が舞うようなデザインに変更できます。
ブラウザで体験できる
メタバースは、HMD(VRゴーグル)がなくても、ほとんどのデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)から利用できます。ブラウザから直接アクセスできるプラットフォームは、アプリをインストールする必要がないため、メタバースを体験したことがない人でも手軽に参加できます。
コンテンツの差し替えができる
メタバース空間内に設置した、コンテンツ(画像、動画、スライドなど)は、企業側で簡単に差し替えられます。そのため、いつでも最新の情報を利用者に届けられます。
オリジナルアバターを制作できる
イメージキャラクターや制服など、ブランドのイメージやデザインを用いた、オリジナルデザインのアバター制作が可能です。例えば、アパレルショップであれば、実際販売している服をアバターで試着して周れるようにすることで、メタバース空間への没入感が高まり、商品への興味が深められます。
ギミックを追加できる
アバターが持ったり、動かしたりできる3Dオブジェクトを自由に配置できます。
例えば、現実の店舗を再現した空間で、商品を3Dでリアルに見せたり、実際に触れたりすることで、消費者は製品に対する理解が深まり、購入意欲を高められるでしょう。また、オブジェクトを空間から探す宝探しなど、ゲーム的な要素を取り入れて楽しさや興味を引くことで、商品を知るきっかけを作れます。
オンライン会議との違いとは?
メタバースとオンライン会議の最大の違いは、オンライン会議があらかじめ日時を設定して行われるのに対し、メタバースでは24時間365日いつでもアクセス可能な空間であり、その手間が不要である点です。
また、オンライン会議は主催者が進行する形が多いですが、メタバースはアバター同士近づくことでコミュニケーションが取れる仕組みなため、好きなタイミングでコミュニケーションが取れます。
その他にも、アバターを通じてコミュニケーションを取るため、メタバース空間を案内しながら会話できるなど、メタバースにしかできないさまざまな活用方法があります。
「メタバースオンライン会議」について詳細が気になる方は以下の記事を参照ください。
メタバースでリモート会議を行うメリット5選!やり方&おすすめのツールを紹介
メタバースを活用したマーケティング活動の事例
ここでは、実際にメタバースを活用したマーケティング活動を紹介します。
岩手県「黄金の國、いわて。」のフードショー in メタバース
岩手県は、全国初の試みとして、メタバース上で食の商談会「黄金の國いわて。のフードショーinメタバース」を開催しました。株式会社リプロネクストがメタバース空間の設計からイベントの企画、運営まで一貫して行いました。近年、ライフスタイルや消費行動が変化し、新たな販路拡大モデル構築の必要性が高まったことに伴い実施。
メタバースのメリットである「移動コスト削減」「リアルに近いコミュニケーション」を活かし、岩手県内生産者と全国の実需者(バイヤー、シェフ)との商談会、新規就農志望者との交流が行われました。参加者からは、「旅費がかからず良かった」「メタバース空間がわかりやすかった」など、移動の負担軽減、質の高い情報提供、スムーズなコミュニケーションを評価する声が寄せられ、メタバースの可能性を示すイベントとなりました。
メタバース空間内には「岩手県紹介エリア」「フリー交流エリア」「商談エリア」に加え、ECサイトにつながるリンクなどが設置された「バーチャル物産展」も整備しました。
詳細は以下のリンクを参照ください。
岩手県「黄金の國、いわて。」のフードショー in メタバースの詳細はこちら
日亜鋼業株式会社「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」
めっき線の業界シェアトップを誇る線材加工製品の総合メーカー日亜鋼業株式会社は、普段触れる機会の少ないワイヤー製品をテーマに、楽しく学べるテーマパーク「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD(日亜メタバースワイヤーワールド)」を構築しました。都市、山、河川、海、交流エリアの5つのエリアで構成され、各エリアで日亜鋼業の製品がどのように活用されているかを分かりやすく紹介しています。
スマートフォンやPCなどデバイスを選ばずアクセス可能で、子どもから大人まで楽しめるようエンタメ要素も盛り込みました。 今後は、メタバース上での工場見学や企業説明会など、発展的な活用も検討しています。
詳細や、空間の体験は以下のリンクを参照ください。
日亜鋼業株式会社「NICHIA METAVERSE WIRE WORLD」の詳細はこちら
世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」
バーチャルマーケットは、VR空間上で開催される展示即売会です。3Dアバターを使って会場を自由に歩き回り、まるで現実世界のイベントのように出展者や他の参加者とのコミュニケーションも楽しみながら、商品の購入やサービスの体験ができます。リアルのイベントと異なり、場所や時間に縛られず、より自由でリッチなイベント体験を提供できることが魅力です。近年では、企業のプロモーションや販売促進の場としても注目されています。
詳細は以下のリンクを参照ください。
参考:バーチャルマーケット
三越伊勢丹「REV WORLDS(レヴワールズ)」
三越伊勢丹が提供するスマートフォン向けメタバースアプリ「REV WORLDS(レヴワールズ)」は、仮想新宿を舞台にショッピングを楽しめるサービスです。仮想伊勢丹新宿店では、デパ地下や人気ブランド、屋上庭園など、実際の店舗を再現した空間を自由に散策できます。
バーチャルショップで販売されている商品は、そのままオンラインストアで購入できます。アバターのコーディネートや友達とのコミュニケーションも楽しめるほか、実際のスタイリストを3Dスキャンしたアバターが、ショップでお出迎え。場所や時間に縛られずに、伊勢丹新宿本店でのショッピング体験を味わえる、新しい形のサービスです。
詳細は以下のリンクを参照ください。参考:三越伊勢丹
まとめ
今回は、ブランドイメージを高める重要性や方法、メタバースの特徴などを紹介しました。ブランドイメージを高めることで、顧客の購買意欲を高め、他社との差別化を図れるようになります。メタバースは、ブランドイメージを高める方法として、顧客の関係性を深める新たな機会を生み出しています。
メタバースの市場規模と活用事例を知りたい方は以下の記事も参照ください。
【2024年最新版】メタバースの市場規模と活用事例7選をご紹介
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